Romanian Soccer Today 2010.6
6月5日 ヴィラシュ

  国際親善試合

ホンジュラス戦

久々の勝利。ここから何かが生まれるかと期待することは難しい

リンド・スタジアム

ルーマニア 3 20 0 ホンジュラス
10
ダニエル・ニクラエ
ジョルジェ・フローレスク
ミレル・ラドイ(PK)
17
45
75
ボグダン・ロボンツ
(85分 シルビウ・ルングJr)
オヴィディウ・ダナナエ

ガブリエル・タマシュ
(80分 ジョルジェ・ガラマズ)
ドリン・ゴイアン

ラズヴァン・ラツ
(85分 ラズロ・セプシ)
ミレル・ラドイ
ジョルジェ・フローレスク
ラズヴァン・コチシュ
(46分 ティベリウ・ギオアネ)
チプリアン・デアク
(83分 ミハイ・ラドゥツ)
ダニエル・ニクラエ
(67分 ニコラエ・ディカ)
マリウス・ビラシュコ
GKGK
DFDF
DFDF
DFDF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
ドニス・エスコバル
ヴィクトル・ベルナルデス
(41分 オスマン・チャベス)
セルヒオ・メンドーサ
マイノル・フィゲロア
エミリオ・イサギレ
ウィルソン・パラシオス
(68分 ダニーロ・トゥルシオス)
ラモン・ヌニェス
(46分 ロヘル・エスピノサ)
フリオ・セサル・レオン
(60分 カルロス・パボン)
アマド・ゲバラ
(46分 ヘンドリー・トーマス)
ダビド・スアソ
(39分 ワルテル・マルティネス)
ジョージ・ウェルカム
ラズヴァン・ルチェスク 監督 レイナルド・ルエダ
4-4-2フォーメーション 4-2-2フォーメーション
警告

ジョルジェ・フローレスク
ニコラエ・ディカ
33
72
78
ヴィクトル・ベルナルデス
ベンチ
コステル・パンティリモン
クリスティアン・タナーセ
アンドレイ・クリステア
ヨヌーツ・マズィル
/・ リカルド・カナレス
ノエル・ヴァジャダレス
オスカル・ガルシア
マウリシオ・サビジョン
ジョニー・パラシオス
エドガル・アルヴァレス

プレイバック・オブ・ザ・ゲーム

 結局ラズヴァン体制では3連敗すらありうるという、対無敗のマケドニアも含めてのメディアの誇張とも取れる予想になんとここまで期待にこたえている現状で、テストマッチという言葉をもてあそぶようにロボンツの起用とラツ固定の左サイド。まるで悪循環に陥ったピツルカ政権の末期を見ているよう。

 W杯出場が決定しているホンジュラスではあるが、広く世間の評判どおりそのレベルには達していないホンジュラス相手に一番怖いのが、結果だけ勝ったときに2敗したことを封印してこの試合についてのみ自画自賛すること、「私の率いる代表はメディアが非難する中でワールドカップレベルに勝利したんだ。メディアども、ざまあみろ。やはり私が正しいことを証明して見せた!」的な態度に出てくることである。

 試合はいきなり3分、相手CKからヘッドで捉えられたボールがゴール隅に飛んだことから、前試合と同じようなシーンで失点の愚行が想像されるもロボンツの俊敏な反応で弾かれて助かった。

 慣れ始めた11分にはデアクの切り返しで左サイドからチャンスが生まれる。この日のルーマニアはテクニックに一日の長がある分、中盤で長短のパスでエリアまでよく繋がっていく。特にデアクはやはり好調で13分には右サイドポジションにいたデアクが一瞬のスキを見逃さず、中央でフリーで待っていたダニエルに綺麗なパスを通すとそのままドリブルシュート。勢いはなかったがコースをうまくついたシュートはGKの手をかすめてゴール。難なく先制点を挙げることに成功。

 立て続けに15分にはダニエルが中央でくさびとなり、左のコチシュがボールを受けると一気にエリアまで侵入。得点には至らなかったものの、形としては小気味いいものとなった。

 一方、W杯に向けてテストマッチで良いところを見せていないホンジュラスも意地を見せる。23分にルーマニアのFKからのパスミスでカウンターを繰り出すと、右サイドからDFの裏に出したスルーパスにスピードに乗ったFWが反応。決定的なチャンスを作り出したがシュートミスという結果にルーマニアイレブンは安堵したことだろう。

 前半終了直前には大きく開いた左サイドのラツからのセンタリングが中央で一度は弾かれるが、そのルーズボールにエリア外から走りこんできたフローレスクが強烈にシュートを決めて追加点。普通ならルーマニアの攻勢に大喜びだが、ラズヴァン解任を第一命題にかかえているため、その可能性を高める4連敗目がなくなったことを思うとどうもやりきれない。しかもよりによって実力的には疑問である起用の中で、ラズヴァンが発掘したと自負しているフローレスクというところがまたややこしい。

 後半に入るとホンジュラスはフィジカル主体で攻守にプレッシャーをかけてくる。しかし荒い組み立てで不安に至るまでもない中、ルーマニアもポゼッションを保ちながら決定機を生むことができない。前半はラドイ、フローレスクがフィルターでコチシュを攻撃的にいかせたにもかかわらず、後半早々にそのコチシュに代えてギオアネを投入したことの結果か。2連戦で十分なフィルターぶりを披露していたギオアネ投入ならば、ラドイかフローレスクのどちらかを代えるべき。攻撃スタイル構築がテストのメインではあったが、どうやら逃げ切りを図った模様。それでも75分、デアクがエリア内ファウルでもぎ取ったPKをラドイが決めて3点目。

 デアクは後半も相変わらず積極的にしかけていくプレー。その直後にラドゥツと交代。ルーマニアベンチでは大勝にリラックスムードだが、W杯に出場するも大陸予選の実力差の恩恵と揶揄されているホンジュラス相手にそんなに楽観できるのかと。予選ではウクライナレベルに勝利して2位の死守、ましてやマケドニアクラスには楽に勝点を積み上げていかないといけないのに。前向きに行こうというならばしょうがない。ただし何も反省しないで、ここからまた仕切り直しとは今までの時間を無駄にしすぎて笑える。

 ちなみに終了5分前にはラドゥツの完璧なセンタリングにゴール前でディカがトラップミスしてチャンスをフイにしていたことを付け加えておく。


 試すべき選手を終了5分前に4人投入。それ以前にディカに23分のプレータイムを与えるところはさすがマーラやダンチを活躍しないながらダラダラと起用し続けた指揮官のなせる技。結局、貴重なテストのための3連戦でセプシの出場時間は5分。ラドゥも自らの不手際で起用できなくなった今、ラツがケガしたときはセプシでは経験が足らないとかいってパニンみたいなベテランを登用してくる布石を今から打っているのである。育てることをしないで、メンツがいないからベテラン登用もしょうがないと自分の召集の正当性を打ち出してきてもさらなる非難の連鎖であることはすでに承知。

6月4日 

  『ムトゥはそれほど貢献していない』−ギオアネ談

 オーストリアでの代表トレーニングキャンプでティベリウ・ギオアネがムトゥについてインタビューに答えていたものがガゼタ紙にありましたので翻訳してみたらどうもつじつまが合わない内容になりました。そこで「Fotbal Roman」の管理人コンツァ氏に別に翻訳をお願いしましたプロスポルト紙のものとコラボでまとめてみました。ただし私としては1番好きな選手でありますが、発言について納得できない部分が多数ありましたので私の考えとの差異も付け加えています。

 ティビ。監督が代わってもルーマニア代表はあまり進展していませんが
 ギオアネ『その通りだよ。ラズヴァン監督にとっても、常に多くの選手が欠場する中でチームを作っていくのは難しいことだろう。私も出場したリトアニア戦はそんなに昔のことではないのに、あのチームから何人が今のチームにも残っているのか?これが問題なんだよ。』

 ヨンクマ『ここで言う欠場する選手という表現の中でケガによるものは以前よりも少ない。また欠場のキープレイヤーの多くはラズヴァンの召集せずという姿勢によるものであり、自業自得。表現上リトアニア戦が最良としているが、調べてみたら実際にいなくなった選手というのはサプナル、アポストル、マーラ、ダンチウレスクだった。逆に言うと周囲の反対を押し切って使い続けてまったく結果の出なかったマーラ、ダンチウレスクなどはもっと早く切るべきだったのではと聞きたい。直接的にはロボンツ、コマンの不調というのがかろうじて納得できる範囲であるが、だとしたらパンティリモンの責任ということか。GK一人に責任を押し付けるのはおかしい。たびたびロマンも欠場しがちだったが、それでもなおトルジェを呼ばない理由も知りたい。能力的にも世代交代の意味も含めて起用するべきではなかったのか?起用するべき選手がいるのに起用しないで、選手不足で我が政権は苦しいと言うのはちゃんちゃらおかしい話である。』


 今のチームに欠けているものは何だと思いますか?
 ギオアネ『ハジのような選手だね。私個人の意見だが、彼の引退後から代表チームは凋落を始めた。代表チームの10番はあの時点で封印するべきだったと思っている。』

 ヨンクマ『封印という意味はよくわからない。おそらくは10番=王様気分の選手=ムトゥは排除せよということか。この点については私も思うところはある。ヨルダネスク政権時の緩みは分かりやすく彼の責にも関係するところだろう。しかし結果を出していた彼に対して、他の選手のふがいなさも多く関係しており、次第に依存という形が形成されていったのも当時から続くルーマニア代表の限界だと思われる。』


 例えば、ムトゥも我々に欠けていますが?
 ギオアネ『仮に、ムトゥが今の代表チームにいたとして、違う形となっているかと想像するのは難しい。さらに言うと、ムトゥがこの10年間で代表を助けたのはごく僅かだと私は思っている。』

 ヨンクマ『違う形になっていたかという「たられば」は難しい。他選手のストレスがたまることも想像でき、また現代表の攻撃面においてあまりのふがいなさから、そのリスクを負ってでも復帰を願う気持ちが多く存在することも理解できる。しかし過去10年の彼の貢献について言うならば、ごく僅かというのは明らかな間違い。出場できなかった2004、2006予選についても14試合11得点という記録を残しており、これ以上の成績を1人の選手に望むのは酷なこと。これで勝ち抜けなかった時に他の選手は何をしていたんだということを見るべき。2008年においては彼は9試合6得点を記録して十分に責を果たしたとも言える。クラブシーンでの活躍の存在が敵に与えたプレッシャーも含めて。彼に依存しなくてはいけないスタイルは果たして彼の責任だったのであろうか。彼の負担を分散できる選手がいなかった事実を見なくてはいけない。この間、ギオアネはヨルダネスクへの反旗、脳梗塞、ピツルカの構想外とも見れる要因から代表には出場していないが、今まではこれらのことを不運であるとか、監督への不満で私自身もギオアネを擁護してきたが、言わない部分でたとえばヨルダネスク政権時の反旗に対しては上に噛み付くデリケートな存在としても捉え、同じくやんわりと不満を呈しながらパンクのように組織の中で我慢してプレーし続けたパンクのように大人の態度も期待していた。今となればヨルダネスクの惨敗のデンマーク戦の直前にユース送りとか、監督としては我々にはわからない様々な選択肢の中で苦慮した結果の判断かもしれないし、事実それまでギオアネを起用していたし、その後も拒否されながらもいくつも歳の下の選手に対して自身の過ちを認めるかのように召集の意思をしていた。この一連の流れでもたった一度のミスも許さないギオアネに頑固というレッテルがあったのも事実。そして脳梗塞という重病に対しては論議に上げるのはデリケートな部分でもあるが、望んでいない不運ながらもやはり個人のことという範疇である。今までは当然病気による不在は彼の責なんてことは間違っても言えないし、言うべきではないものだが、自身がいない代表において「ムトゥはさほど貢献していない」などとの発言をするならここをあえて槍玉に挙げる。他の選手のふがいなさをカバーするかのように活躍し、特に2008年ユーロに導いた一人である彼に言うことではない。病気による欠場を負い目にに感じることは無いが、少なくともこのような発言はするべきではないと思う。彼のことが代表で最も好きなだけに、思っていてもノーコメントで通して欲しかった。わざわざメディアにいうことではない。ピツルカによって召集されずの時期や脳梗塞は仕方ないにしてもせめてヨルダネスクの時にガマンしてプレーしていたら説得力はあったのかもしれない。このムトゥに対するコメントで今まで良いものと捉えていたギオアネの態度もネガティブに反転している。』


 我が代表チームの価値はどれくらいでしょうか?
 ギオアネ『次の予選では我々は現実を直視しなければならない。グループ1位という夢物語は捨て去り、ボスニアと2位を争うことを第1の目標とすべきだ。』

 ヨンクマ『同意』


 国内リーグの状況が代表チームにも反映されているか?
 ギオアネ『ふむ、君たちに一つ話そう。今から10年前、私は国内リーグの選抜チームで構成された代表チームでウクライナ代表に勝った。そして今、ウクライナはどこにいるか?ウクライナからがどれほどの選手が出てきたか?そして、ルーマニアリーグはどれほどの選手を輩出したか?』

 ヨンクマ『同意。国内リーグにいてはダメだと思う。ステップアップの時期を逃さずに羽ばたくべき。CL出場のため首都ならびに国内強豪へという循環が長い目で見て選手寿命や能力の成長を妨げている。それで露出アップでいざ海外へとも画策できるが、ステアウアが悪しき一角を占めている部分は熟考しなければならない。ただしコピル、ダミヌツァ、アリベクなど早期の海外進出が逆効果ともなる事実がここ最近になって増えてきているので、なにが良いのか分からなくなっている。まずは精神的形成を重視しての育成に趣をおくべきなのであろうか。』


 それは、我々には価値ある選手がいないということか?
 ギオアネ『そこまで自虐的になる必要はないが、君たちメディアも過ちを冒している。一つのゴールに、あるいは、ドリブルに対して、"神が与え給うた足!偉大なるジュカトール!"と書き立てるのは止めよう。これ以上、自分達に対してウソをつくのはやめよう。』

 ヨンクマ『この点についてはまぁそうだろう。生業として読み手や発信先が発奮するような表現をするのはどこの国のメディアにもついてまわる命題である。実際に東洋の辺境国である日本が誇るルーマニアサッカー情報においてナンバー1のサイト「Fotbal Roman」のコンツァ氏がたびたび繰り広げるぽっと出の若手に対する持ち上げかたは私にとっては異常なぐらいだ。はた目から見てナンバー2に陥落したサイト管理者の嫉妬とも思われようにも、やはり視野を広げて現実的に見るべきだとは常日頃しつこく提言している。しかし私も含めそのような表現が好きなのも事実であり、現実に低迷している代表にとってはつかのまの幻想だけかもしれないが、一瞬だけでもいい気分で未来を感じたいものだ。しかし期待値が膨らんでしまう分、その後の落胆が大きいのも思慮するべき時期なのかもしれないことを理解いただきたい。こんな日本でもこのようなスタンスに対して論議があるほど、対メディアに対してはもっと慎重にいくべき。選手のストレスは我々にはわからないが、言ってもメディアはかわらない。ガマンこそ美徳を学ぶべき。』

 ここでいちおう付け加えておきますが、コンツァ氏とは仲良しなので心配しないでください。わざわざ東京に出てきてもらっては肉をお互いにアーンする間柄です。こんどわざわざウクライナからギオアネのグッズを彼のルートで送ってもらう手はずになっています。ののしりあうほどの仲良しです。ギオアネも好きです。ちなみに一番好きなのはフジTVの宮瀬アナです。
 
6月2日 ブルガリア

  ブラトゥが今度はブルガリアへ

 昨季は2度のケガによりリーグ出場が少なかった元代表のフローリン・ブラトゥはディナモからブルガリアのリテックス・ロベチへの半年レンタル契約がまとまりました。

 『リテックスは有能な選手が揃っていて、チャンピオンズリーグにも出場できるところに魅力を感じています。他のクラブからもオファーはありましたが、オーナーの熱意も伝わりましたし、同郷のエウジェン・トリカのアドバイスにより、良い印象しか持っていません。』

 また噂によるとリッテクスはFCブラショフの元代表カタリン・ムンテアヌも狙っているようです。代理人のジョバンニ・ベカリによれば選択肢はリッテクスかディナモ復帰の2択に絞られている様子。
6月2日 ヴィラシュ

  国際親善試合

マケドニア戦

ウクライナ戦に引き続き、マケドニアにも初敗北。目に見えてわかる凋落ぶり。

リンド・スタジアム

ルーマニア 0 01 1 マケドニア
00
28 ヴァンチェ・シコフ
コステル・パンティリモン
オヴィディウ・ダナナエ

ガブリエル・タマシュ
(46分 ドリン・ゴイアン)
クリスティアン・キヴ

ラズヴァン・ラツ
ミレル・ラドイ
ラズヴァン・コチシュ
クリスティアン・タナーセ
(53分 ティベリウ・ギオアネ)
チプリアン・デアク
(68分 アンドレイ・クリステア)
ダニエル・ニクラエ
(62分 マリウス・ビラシュコ)
ヨヌーツ・マズィル
(46分 ニコラエ・ディカ)
GKGK
DF
DF
DFDF
DFDF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
FW
FW
FWFW
エディン・ヌレディノスキ
(80分 トーメ・パコフスキ)
ヴァンチェ・シコフ
イゴール・ミトレスキ
ニコルチェ・ノヴェスキ
ゴラン・ポポフ
ヴェリチェ・スムリコスキ
(58分 アルメンド・アリミ)
アジム・イブライミ
スラフコ・ゲオルギエフスキ
フィリップ・デスポトフスキ
(60分 ヴラトコ・グロズダノスキ)
イヴァン・トリコフスキ
(67分 バゼ・イリジョスキ)
ドゥサン・サヴィチ
(64分 メンスル・クルチシ)
ラズヴァン・ルチェスク 監督 ミルサド・ジョヌス
4-4-2フォーメーション 4-1-4-1フォーメーション
警告
77 バゼ・イリジョスキ
ベンチ
ボグダン・ロボンツ
シルビウ・ルングJr
ジョルジェ・ガラマズ
ラズロ・セプシ
ミハイ・ラドゥツ
ジョルジェ・フローレスク
/・ ヤネ・ニコロスキ
ゴチェ・セドロスキ
マリオ・ジュロフスキ

プレイバック・オブ・ザ・ゲーム

 オーストリアに場所を移しての第3戦となったマケドニア戦は前回の予選でリトアニアやオーストリアよりも下のレベルへの凋落という現実を知ってしまった代表にとって、本当に現在の代表は本戦に出れないレベルのいわゆる第3世界なのか、または今までは単についてなかったとかケガ人が多かったから等のスケープゴートが存在したからなのかを図る1戦となった。

 前回までのマフテイよりもダナナエ、タナーセよりもデアクをという声はマフテイのケガで後ろ手ながらかなえられ、続いてロマンのケガによりタナーセが右サイドに移って左にようやくデアクがスタメンを飾った。好調で当然にスタメンのレベルにありながらもはやメディアの言いなりになることで自らのアイデンティティが阻害されることだけを恐れて積極的な良策を取らない指揮官にとってはケガの連鎖が大いに助かったことであろう。

 この日のスタジアムはマイナーな地域の小さなスタジアムであり、ストリーミングに映るライブ映像ではずいぶんとも牧歌的な雰囲気が漂う中で、画面反対側のスタンドにはそれなりに観客も入っていたが、映像正面のスタンド逆サイドには道すがらスーパーの帰りにたまたま立ち寄って見物しているかのような人がポツポツと点在しているだけだった。

 試合の方もスローペースで見るからに気持ちが入っていない。ルーマニア代表にとっては弱小相手にケガを避けるように無理禁物なのか、前半を流しても後半だけで試合を決められるという余裕なのかテストにすらならないだろうパフォーマンスに時間が過ぎていく。そんな中で相手の右CKが与えられたのは前半27分のことだったか、なんでもない普通のセンタリングに緩やかに走りこんできた相手DFにキヴが防ぎきれずにヘッドで合わせられて先制を許す。

 この失点があっても見ている感じではテンポが上がってこない。直後にはいちおうキヴのオーバーラップからエリア内のマズィルに繋がるもモタモタしてカットされ、サイドや中央からもなんとなくエリア内のFWには繋がるが、DFを背にしてシュートまでにはもっていけない。こんな感じで得点の匂いがしないままにいたずらにマケドニア陣内で時間が経過した前半だった。少なくともラズヴァンの進退がかかっているかもしれない1戦との考えは選手たちにはない様子。

 後半はタマシュに変えてゴイアン、マズィルにはディカと投入されるが、どこに前半の問題点があったのかと分かっていない交代策に言葉も出ない。チャンスの少ない選手に出番を与えようという考えはないようだ。なんのためのテストマッチか。なんのために自ら選んだ召集選手か。

 変わらずローテンポの中で決定打を見出せないルーマニア。さすがに1点のビハインドの状況で焦りが出てきたのか、圧倒的なポゼッションで活路を開きにかかるも、それもそのはずマケドニアは中盤でもガチガチ守備というわけではなく容易にパスは回っていく。やはりエリア内での決定的な仕事をさせないようマケドニアの方が集中しているといったところか。

 チャンスらしいものは後半29分にやってきた。中央からエリア内に侵入したラツから左のコチシュへ渡り、それをヘッドで右に流してギオアネに。このトライアングルで相手のGKは揺さぶられゴールがかすかに開いたところにギオアネがエリア正面外に走りこんできたラドイにショートパス。されどこの試合に何度も見たようにゴールマウス右に切れていった。ちなみにその9分後のビラシュコが放ったシュートもGK正面というように試合を通じて決定力の無さが結果に表れていた。

リーグでスランプの状態で召集されて評価を落としたタナーセ

 ウクライナ戦で良い試合を見せ、ダニエルが得点して、これで復調か?と続かないのが現政権。負けても調子が良く、次の試合では期待できるとされても続かないのが現政権。選手の力量の無さと同時にこれといった戦術が見出せていないことを理解するべき。熟成もない、若手もいない、結果もない。これで誰が応援しようというのであろうか。



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