Romanian Soccer Today 2008.5
5月31日 ブカレスト

  国際親善試合

モンテネグロ戦

  
立ち上がりの遅さはあいかわらずだが、ムトゥのゴールはさすがのもので、ごく小さなスキでも得点できる彼がいれば死のグループも怖くない。後半の活躍は相手のディフェンスがザル状態だったのも考慮しなくてはいけないでしょう。

ステアウア・スタディオン
ルーマニア 4 10 0 モンテネグロ
30
A・ムトゥ
S・ギオネア
N・ディカ
N・ディカ
15
49
54
69
ボグダン・ロボンツ
(46分 マリウス・ポパ)
(78分 エドゥアルド・スタンチョウ)
コスミン・コントラ
(58分 クリスティアン・サプナル)
ガブリエル・タマシュ
(46分 ソリン・ギオネア)
シュテファン・ラドゥ
ラズヴァン・ラツ
(46分 コスミン・モツィ)
ミレル・ラドイ
(46分 アドリアン・クリステア)
ラズヴァン・コチシュ
(46分 ニコラエ・ディカ)
クリスティアン・キヴ
(46分 パウル・コドレア)
フローレンティン・ペトレ
(56分 バネル・ニコリツァ)
チプリアン・マリカ
(46分 ダニエル・ニクラエ)
アドリアン・ムトゥ
(46分 マリウス・ニクラエ)
GKGK
DFDF
DFDF
DFDF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
MFFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW

FWFW
FWFW
ムラデン・ボゾヴィッチ
サヴォ・パヴィチェヴィッチ
ヨヴァン・タナシエヴィッチ
(70分 ラドミール・ジャロヴィッチ)
ミラン・ヨヴァノヴィッチ
(77分 デヤン・オグニャノヴィッチ)
ヴラディミール・ボゾヴィッチ
ニコラ・ドリンチッチ
ミロラド・ペコヴィッチ
(75分 ミタル・ノヴァコヴィッチ)
イゴール・ブルザノヴィッチ
(46分 ステヴァン・ヨヴェティッチ)
ブランコ・ボスコヴィッチ
(70分 ルカ・ペジョヴィッチ)
ドラガン・ボガヴァッチ
(56分 エルサド・ズヴェロティッチ)
ミルコ・ヴチニッチ
(87分 ミラン・プロヴィッチ)
ヴィクトル・ピツルカ 監督 ゾラン・フィリポヴィッチ
4-3-3フォーメーション 4-4-2フォーメーション
警告
コスミン・コントラ
ダニエル・ニクラエ
45
81
89


ミタル・ノヴァコヴィッチ
ベンチ
イヴァン・ヤニュセヴィッチ


プレイバック・オブ・ザ・ゲーム

 前日の練習でゴイアンを失ったことでラドイをDFに下げると思われたが、いざフタを空けてみるとシュテファン・ラドゥの抜擢&コドレアを外しての3センターを試す形で最終テストマッチは行われました。

 結果と言う形よりもここにきて増えつつあるケガ人を出さないことと内容重視という目標を掲げて試合が始まるといきなり開始1分に審判がモンテネグロのPKを示す失望のスタート。どうやら体制が整わないルーマニアを尻目にASローマ所属のヴチニッチが強襲して、たまらずタマシュが強引に止めた最悪の結果。いきなりの失点で今夜のプランが全て台無しになると嘆きの中、一人冷静だったロボンツは見事な読みを発揮してドンピシャのセーブ。

 立て直すルーマニアはこの日もスタメンに名を連ねたF・ペトレの右サイドによくボールが通り、持ち前のパスワークでポゼッションを保ち続ける。右サイド寄りの攻勢にコチシュ、マリカがからみ先制点はこのトライアングルからかと予想された中、やはり唯一無二のこの男が魅せることに。

 前半15分、中盤底のボール回しに釣られてモンテネグロの最終ライン前にスペースが空くとムトゥの瞬間の走り出しに反応したキヴが鋭いキラーパス。ムトゥがDFを背にしたままボールを受けると、ゴールマウスを見る間もなく天性の感で反転しざまにシュートは強烈に右ゴールネットを揺らしていました。

 この後も中盤をキヴ、ラドイ、コチシュと作り出すことができる選手を並べているため、圧倒的な支配率を誇る時間帯が続く。しかしセンターにDFを集中しているモンテネグロ相手に最後の一手が届かない。マリカが消えつつあるが、サイドにはボールが繋がる。そんな膠着の中、油断したムトゥのパスミスで一気にカウンターの餌食となりゴール前のヴチニッチまで通される。ルーマニアDFもあっけにとられていたピンチだったが、またもや激突覚悟で飛び出してきたロボントが手を伸ばして難を逃れる。

 前半終了前には一度チャンスが訪れる。マリカのスルーパスに抜け出したムトゥがエリア内でGKと対峙になるも横からDFのハードタックルによって体ごとはじき出された。でもケガなく安心。

 後半からはケガ人の防止と戦力の見極めのため、コントラをキャプテンにして一気に8選手を投入。センターのラドゥを左サイドに移してコドレアの1ボランチによる攻撃的布陣で後半がスタート。スタメン当落線上にある選手達の、特にコドレア、ディカ、ニクラエらのアグレッシブなプレーが期待される中、意外な選手による追加点が生まれた。

 後半4分、前半に引き続き残されていたF・ペトレからのコーナーキックに中央の密集地帯に高く突進してきたギオネアが欠場したステアウアの僚友ゴイアンのお株を奪うかのようなヘディングでメンツをガラリと代えた第2幕を早々にリードしてみせた。

 メンバーを代えてからも支配率を握ったのはルーマニアで両サイドへのボールが面白いように繋がる。特に後半からムトゥに代わって左サイドを任されたダニエル・ニクラエがチャンスメーカーとして十分に機能し多くの決定機を作り出す。

 後半9分にはゴールラインを割ってしまうぐらいの厳しいボールにダニエルが全速力で追いつきそのままセンタリングと思いきや、サポートに入っていたペナルティエリア内のディカにマイナスの柔らかいパスを送る。ディカはノートラップでお得意のループシュートを放つとGKは見送るしかなかった。

 後半24分には素早いカウンターアタックから右サイドのラドゥからダニエルに渡るとドリブルで中に切り込み、中央で待っていたマリウスは受けたパスを冷静に下がりめに位置していたフリーのディカにパス。距離があると思われるもディカは躊躇なく強烈なミドルを繰り出して左ゴールに突き刺さった。

 この頃になるとモンテネグロDFはザル状態だったので追加点は時間の問題となっていたが、ターゲットマンのマリウス・ニクラエへのセンタリングの精度が良くなく決定機は生まれずタイムアップ。

 完封してみせたこの試合にもかかわらずディフェンスに関して期待されたものからはほど遠いと写りました。タマシュ、ラドゥのセンターバックはヴチニッチしか怖い相手がいないにもかかわらず危険な状況を迎え、それはロボンツに助けられたようなもの。よってギオネアの存在が浮上してきた模様。またセンターでは不遇だったラドゥは後半からの左サイドではラツ以上に攻撃に絡んでいたことからこちらも再考の余地あり。

 『失点こそ許さなかったものの、ディフェンスラインの4選手には満足していません。フランス戦を想定してスタメンをピッチに送り出しましたが、また考え直さなければならないようです。特にゴイアンの代わりにセンターに入ったラドゥは実力をまったく発揮していませんでした。ゴイアンを欠いてフランス戦に臨まなくてはいけなくなったら目も当てられないほどにです。しかし攻撃については不安はなくなりました。ムトゥはあいかわらずフィオレンティーナ同様に好調を維持しているし、ムトゥが退いてからのベンチ組も遜色なく活躍してくれました。ディカとマリウスも本戦までに復活してくれましたし、さらに調子を上げていくでしょう。』−ピツルカ監督

本戦までもつか、両ヒザの爆弾破裂までカウントダウン開始

5月30日 ブカレスト

  ケガの連鎖、ゴイアンが開幕戦微妙か

 今やルーマニアのセンターバック、そしてセットプレーでの得点源としてかかせない存在にまで成長したドリン・ゴイアンが昨日の合同合宿練習中に左足の腱を痛めたため、来月9日のフランス戦を欠場する可能性が出てきました。

 ピツルカ監督曰く、明日のモンテネグロとのテストマッチの欠場は確実で、本大会初戦となるフランス戦に出場できるかはまだはっきりしないとのこと。すでに検査が行われ、当初思われたよりは軽傷で済んだことから、本大会離脱とはならないようです。

 最悪の場合は負傷入れ替えでマリウス・コンスタンティンを召集するか、ラドイをセンターバックに戻してアンドレイ・マルガリテスクを召集するかの2択が残されています。

モンテネグロ戦の予想スターティングメンバー

5月28日 ブカレスト

  2008年欧州選手権本大会

最終メンバー23選手発表

  
 ルーマニア代表監督ヴィクトル・ピツルカは来月の欧州選手権本大会に向けた正式メンバーを発表しました。ユース世代唯一の候補だったデアクはもともと本人との了承済みで合同合宿のみの召集であったことが明らかに。よって最後の一人の脱落者が注目されていました。

 不運の脱落者はやはりディナモ・ブカレスト所属のフローリン・ブラトゥでした。彼は今予選において去年の10月のルクセンブルグ戦に久々の出場機会を与えてもらいましたが、私の中ではすでに終わった選手でしかなく、今季リーグ戦で好調だったとはいえ2004年欧州選手権最終戦デンマーク戦での本選出場を決めるチャンスだった3度のフリーをミスったイメージは最悪でした。また海外クラブ挑戦もことごとく失敗に終わり、国内限定での内弁慶な選手というところが世界では通用しない弱さでした。


 またオヴィディウ・ペトレの離脱により、当初はどちらか一人と考えられていたモツィとギオネアは揃ってエントリーされ、キヴとラドイの構想は守備的MFとなる模様。

 あとは土曜日にせまったモンテネグロとの最終テストマッチで誰がスタメンに名を連ねるかが、話題の矛先になることでしょう。

 『ブラトゥの落選は残念に思います。しかし栄光の大舞台から一転して自宅でTV観戦の身へと追いやらなくてはいけなかったピツルカ監督の苦渋の決断を理解もしなくてはいけません。』−F・ペトレ談

 『ぜひ国民のみなさんに我々の躍進を喜んでほしいですね。家でも、路上でも。あのハジ率いる黄金世代の時と同じように。』−コチシュ談


 GK  所属 生年月日 CAP
 ボグダン・ロボンツ  ディナモ・ブカレスト 1978.01.18 (30歳) 62/0
 マリウス・ポパ  ポリ・ティミショアラ 1976.04.12 (32歳) 1/0
 エドゥアルド・スタンチョウ  CFRクルージュ 1981.03.03 (26歳) 0/0
 DF
 コスミン・コントラ  ヘタフェ(SPA) 1975.12.15 (32歳) 62/7
 ラズヴァン・ラツ  シャフタル・ドネツク(UKR) 1981.05.26 (27歳) 47/1
 ガブリエル・タマシュ  オセール(FRA) 1983.11.09 (24歳) 31/2
 シュテファン・ラドゥ  ラツィオ(ITA) 1986.10.22 (21歳) 7/0
 ドリン・ゴイアン  ステアウア・ブカレスト 1980.12.12 (27歳) 18/3
 ソリン・ギオネア  ステアウア・ブカレスト 1979.05.11 (29歳) 8/0
 コスミン・モツィ  ディナモ・ブカレスト 1984.12.03 (23歳) 1/0
 クリスティアン・サプナル  ラピド・ブカレスト 1984.04.05 (24歳) 0/0
 MF
 クリスティアン・キヴ  インテル(ITA) 1980.10.26 (27歳) 58/3
 フローレンティン・ペトレ  CSKAソフィア(BUL) 1976.01.15 (32歳) 49/5
 パウル・コドレア  シエナ(ITA) 1981.04.04 (26歳) 32/1
 ラズヴァン・コチシュ  ロコモティヴ・モスクワ(RUS) 1983.02.19 (24歳) 20/1
 ミレル・ラドイ  ステアウア・ブカレスト 1981.03.22 (27歳) 42/1
 ニコラエ・ディカ  ステアウア・ブカレスト 1980.05.09 (28歳) 24/6
 バネル・ニコリツァ  ステアウア・ブカレスト 1985.01.07 (23歳) 19/1
 アドリアン・クリステア  ディナモ・ブカレスト 1983.11.30 (24歳) 5/0
 FW
 アドリアン・ムトゥ  フィオレンティーナ(ITA) 1979.01.08 (29歳) 60/27
 マリウス・ニクラエ  インヴァーネス(SCO) 1981.05.16 (27歳) 29/13
 チプリアン・マリカ  シュツットガルト(GER) 1985.10.02 (22歳) 23/8
 ダニエル・ニクラエ  オセール(FRA) 1982.10.06 (25歳) 21/5

5月24日 ブカレスト

  第2の離脱者。コマンよ、お前もか

 現在第2GKのポジションながら正守護神のロボンツに劣らない実力で不安を皆無にしていたラピド・ブカレストのダヌーツ・コマンが練習中の指の骨折に伴い、本選出場が不可能になったようです。

 代表合同合宿でマリカの至近距離からのシュートを左手で受けた際に負傷し、診断の結果で骨折していることが判明。完治までに6週間かかることから、代替選手としてCFRクルージュのエドゥアルド・スタンチョウが召集される模様。

 これで先日のO・ペトレに続き2人目の脱落者を出してしまったルーマニア。まだスタメンに与える影響は少ないためなんとかギリギリで最悪の状態にはなっていません。チェコのロシツキーやドイツのシュナイダーのような考えられるベストイレブンからのケガだけは避けたいものです。
5月22日 ブカレスト

  キヴが肩の痛みと共に本選突入

 死のグループ突破の運命を握るカギである一つにキャプテンのクリスティアン・キヴのコンディションがあげられますが、いまだに肩の痛みを引きずりながらの状態で、本大会後に予定している手術まで持つのかという周囲の心配の中をギリギリで平静を保っています。

 キヴは所属のインテルのスクデット獲得とルーマニア代表の本選出場に向けて今シーズン序盤に受けたケガを悪化させつつも無理して痛み止めの注射を受けながら両方の目的を果たしました。

 『クラブと代表は私を本当に必要としてくれました。だから私は本大会終了後まで手術を引き伸ばして戦い続けています。尋常ではない痛み共にピッチに立つことも結構ありました。しかし試合が始まってしまえばそんな痛みも忘れていましたね。プロであるかぎりそんなことも異常ではないのです。』

 クラブと代表でセンターバックと守備的MFをこなすユーティリティ性は双方の監督が重宝するところで、特に代表のピツルカ監督はかけがえのない存在であることを公言しています。

 『彼を失うということは2つのプレーエリアの心配をしなくてはいけないということだけでなく、ピッチからその偉大なフットボール精神が失われるということも意味しています。』−ピツルカ監督

 キヴは前回の大舞台である2000年の欧州選手権を経験している数少ないベテランで、ハジと共に出場したその大会では19歳にして世界を驚かせるプレーを披露し、『若き日のマルディーニをほうふつさせる』とまで評価されました。ドイツ、イングランド、ポルトガル、ルーマニアという死のグループの中、下馬評では4位だったにもかかわらず、2強を蹴落としてトーナメント進出を果たした再現を期待されているのもキヴの存在が大きな部分を占めているのは間違いないことでしょう。
5月22日 ブカレスト

  ルーマニア代表、死のグループに気を引き締める

 優勝候補の3チームとグループリーグを戦わなくてはいけないルーマニアは本選出場を果たしたものの、予選の組合せが決まって以来、最も滞在期間が短いだろうと予想されている。

 それもそのはずで2006年ワールドカップのファイナリストであるイタリアとフランス、そして出場国中ナンバー1と言われる攻撃力を誇るオランダと同居してしまったのだからそれもやむをえないものだろう。

 しかしルーマニア国内ではそんな状況にもかかわらず8強、つまりこの列強を相手にしてのグループ2位を確保してのトーナメント出場が期待されている。もちろんそれを最も信じているのがルーマニア代表を率いるヴィクトル・ピツルカ監督。そのインタビューを紹介。

 『この組合せは我々にとって非情なものであることには間違いないです。しかしけっして飽きさせないものであることも間違いないですね。これが我々のモチベーションにも繋がっています。確かに我々は過去3回の予選で敗退し、かつての栄光は消え去りました。しかしこれらのあと一歩だった敗戦が規律を生み、精神的にも強くさせたのです。誰もこのグループの中で最もタフなのはルーマニアであると想像していないでしょう。しかしそれが我々のアドバンテージなのです。ムトゥしか通用しないと言う者が多いのも知っています。それは我がチームを知らない故のことでしょう。ルーマニアは個々の選手の能力に頼りきっているチームではありません。実際に前回のロシア戦ではムトゥとキヴを交代させた後半に2点を挙げています。団結力が持ち味のチームなのです。』−ピツルカ監督

 またキャプテンのキヴをこれに同調しています。

 『ピツルカは代表に欠けていた規律の重要性を植えつけてくれました。どんなスター選手のわがままをも受け付けない強さが団結力を向上させ、攻守に渡ってバランスの取れたチームを作り出したのです。3強に通用するかどうかは試合が始まればはっきりするでしょう。ポゼッションは取られるでしょうが、ボールを奪取してのカウンターは伝統的に強みとしています。このスタイルは我が国の最大の武器として黄金時代も知られてきましたし、これからもそうなのです。』

 そして見せ場が増えるだろう守護神のロボンツも強気です。

 『早くもイタリア、フランス、オランダと対決できるのはラッキーとしか言いようがありません。グループリーグで3度のファイナルを戦えるような感じですからね。もしそのなかで1つでも勝つようなものなら、ルーマニアはようやく長きの失望を乗り越えて復活したことを証明したようなものですから。』
5月20日 ブカレスト

  O・ペトレがケガで本選絶望

 今週トルコで代表キャンプ中の18選手のうち、ステアウアのオヴィディウ・ペトレが右ヒザのケガで本選メンバーから外されることになりました。

 よくあることなのではありますが、実は本格的なトレーニングは全選手が合流する22日以降に予定されており、ここ1週間は主に軽い調整やリフレッシュとされていました。そんな中でペトレはバレーボールを興じている中でハッスルしすぎて右ヒザ軟骨を強打。ハードトレーニングが開始される以前の個人の不注意で、イスラエル戦のレッドカードで落とした評価をリーグ戦で払拭した努力はまた脆くも崩れることになりました。

 エントリー確実の選手だったためチームの再編を強いられたピツルカは守備専任としてディナモのマルガリテスクか目立たないながらも国内の評価が高いバランサーのラピド所属ラザールか将来を見据えてのロポタンを起用するのではと言われています。
5月14日 ブカレスト

  2008年欧州選手権本大会

候補メンバー発表

  
 ルーマニア代表監督ヴィクトル・ピツルカは来月の欧州選手権本大会に向けた候補メンバーを発表しました。現時点では26人が挙げられていますが、最終的に合同合宿の中で見極めて3人が落選して正式メンバーは23人の予定。

 なんといっても唯一のサプライズは右サイドバックのジョルジェ・オガラルが外されたことでしょう。長く理由も無く代表から干され続けたものの、移籍先のアヤックスでの活躍と代表での人材不足が重なり予選終盤でついにコントラからポジションを奪い、世代交代が完遂されたものとして安心させました。しかし今度はアヤックスで不可解な戦力外となり、コンディションを重く見るピツルカを悩ませていました。それでもコントラのバックアップとしては当確であるというのが既定路線とされていましたし、日本の雑誌でもそう紹介され、パニーニのステッカーにはすでにメンバーとして彼のステッカーが発売。一方国内ではラピドの右サイドバックでさらに若いクリスティアン・サプナルが絶好調を見せていたことから召集の機運が上がっていたことも影響しているでしょう。

 またシュツットガルト所属の代表スタメンであるチプリアン・マリカは召集されているものの、2日前のクラブでの練習中に負傷し、来月の本大会に出場できるか現在のところははっきりしていない模様。

 現在の予想では残り3枠をM・ニクラエとブラトゥ、A・クリステアとデアク、モツィとギオネアが争う図式か、M・ニクラエを当確としてブラトゥとA・クリステアとデアク、モツィとギオネアが2枠を争う図式と見られています。

 
『私は熟考の上で懸命にプレーできる選手、グループリーグ突破に貢献できる選手を選んだつもりです。特にサプライズと言える召集ではないでしょう。』−ピツルカ監督


 GK  所属 生年月日 CAP
 ボグダン・ロボンツ  ディナモ・ブカレスト 1978.01.18 (30歳) 62/0
 ダヌーツ・コマン  ラピド・ブカレスト 1979.03.28 (29歳) 9/0
 マリウス・ポパ  ポリ・ティミショアラ 1976.04.12 (32歳) 1/0
 DF
 コスミン・コントラ  ヘタフェ(SPA) 1975.12.15 (32歳) 62/7
 ラズヴァン・ラツ  シャフタル・ドネツク(UKR) 1981.05.26 (26歳) 47/1
 ガブリエル・タマシュ  オセール(FRA) 1983.11.09 (24歳) 31/2
 シュテファン・ラドゥ  ラツィオ(ITA) 1986.10.22 (21歳) 7/0
 ドリン・ゴイアン  ステアウア・ブカレスト 1980.12.12 (27歳) 18/3
 ソリン・ギオネア  ステアウア・ブカレスト 1979.05.11 (29歳) 8/0
 コスミン・モツィ  ディナモ・ブカレスト 1984.12.03 (23歳) 1/0
 クリスティアン・サプナル  ラピド・ブカレスト 1984.04.05 (24歳) 0/0
 MF
 クリスティアン・キヴ  インテル(ITA) 1980.10.26 (27歳) 58/3
 フローレンティン・ペトレ  CSKAソフィア(BUL) 1976.01.15 (32歳) 49/5
 パウル・コドレア  シエナ(ITA) 1981.04.04 (26歳) 32/1
 ラズヴァン・コチシュ  ロコモティヴ・モスクワ(RUS) 1983.02.19 (24歳) 20/1
 ミレル・ラドイ  ステアウア・ブカレスト 1981.03.22 (27歳) 42/1
 ニコラエ・ディカ  ステアウア・ブカレスト 1980.05.09 (28歳) 24/6
 オヴィディウ・ペトレ  ステアウア・ブカレスト 1982.03.22 (26歳) 22/1
 バネル・ニコリツァ  ステアウア・ブカレスト 1985.01.07 (23歳) 19/1
 アドリアン・クリステア  ディナモ・ブカレスト 1983.11.30 (24歳) 5/0
 チプリアン・デアク  オテルル・ガラツィ 1986.02.16 (22歳) 0/0
 FW
 アドリアン・ムトゥ  フィオレンティーナ(ITA) 1979.01.08 (29歳) 60/27
 マリウス・ニクラエ  インヴァーネス(SCO) 1981.05.16 (26歳) 29/13
 チプリアン・マリカ  シュツットガルト(GER) 1985.10.02 (22歳) 23/8
 ダニエル・ニクラエ  オセール(FRA) 1982.10.06 (25歳) 21/5
 フローリン・ブラトゥ  ディナモ・ブカレスト 1980.01.02 (28歳) 11/2

5月12日 フランス

  ケシェルに初の栄冠

 冬のマーケットでナントから出場機会を求めて同じく2部のリブルン・サン・スーランにレンタル移籍したルーマニアユース代表FWクラウディウ・ケシェルが4月のフランスリーグ月間最優秀選手に選ばれたようです。

 先月は5試合に出場して4ゴールをあげています。しかしその活躍むなしくリブルンは今シーズン下から2番目の成績ですでに来季の3部降格が決まりました。ケシェル個人としては所属先のナントが今季2位の順位ですでに来季の1部昇格を決めているため、レンタルバックで1部でプレーするチャンスがあります。再度のレンタル修行も考えられますが、出場機会がすでに限られていた時期だったにもかかわらずナントが契約延長の申し出をした経緯からすると将来の戦力として見ているのは確実なことから今の我慢の時期を耐えて欲しいものです。
5月4日 中国

  サビン(伊利耶)が安住の地へ

 2007年3月にイラクリスを退団して以来、ようやく11月にルーマニア2部のドゥナレア・ジュルジュと契約していたトラブルメーカーのサビン・イリエは2008年3月から行方不明となっていましたが、どうやら中国リーグ2部の青島海利(Qingdao Hailifeng)と契約していたようです。

 彼はドゥナレアとルーマニアリーグ以外のクラブであればいつでも契約を解消してどこでも好きなクラブに移籍できるという紳士協定を結んでいた模様。だからといってクラブの誰にも告げずに去っていった彼はさすがであり、とくに追及しなかったクラブの彼に対する扱いもまたさすがです。いちおう今シーズン終了までの契約にはなっているようですが、これも彼次第です。

 そもそも兄である元代表のスター、アドリアンがステアウアのスポーツディレクターに就任してからその弟の身を案じた口ぞえで国内に復帰しましたが、そんな恩義はどこ吹く風でした。そう彼はいつでも好きなことをやり、嫌いなことは拒絶する。わが身が世界の中心であり、すべては思いのまま行動するのだ。さすがに代表キャップだけは刻むことは出来なかったが。

 これですでにクラブは21チームに在籍したことになりました。中国2部では自身をスター扱いしてくれます。そんな身分が心地よいのでしょう。それに応えるように現在開幕6戦中で5得点を記録して得点ランキング1位になっています。ここが身の丈にあった場所なのかもしれません。


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