Romanian Soccer Today 2006.10
10月31日 イタリア

  東欧のステップから西欧へ

 セリエAのASローマは所属のクリスティアン・キヴの成功にあやかり、さらに3人のルーマニア選手を獲得する意向を明らかにしました。

 ローマのスポーツディレクターであるダニエレ・プレダとブルーノ・コンティによれば、シャフタル・ドネツクで何度もチャンピオンズリーグを経験し、ルーマニア代表でも不動の地位を得ているFWチプリアン・マリカとDFラズヴァン・ラツの獲得。そして現在ルーマニアリーグ12連勝中のディナモ・ブカレストのスタメンセンターバックであり、いまだ代表歴はないもののすでに「キヴ2世」の評価を得ている若干20歳のシュテファン・ラドゥを狙っているようです。

 元々攻撃的MFでありウイングバック的DFのラツのディフェンス力でセリエAに通用するかと言う疑問は残っているものの、シャフタルと代表でそのセンスが開花したマリカにおいてはそこそこいけるのではというヨンクマ的楽観はあります。そしてラドゥについてはまったくの未知数です。代表でのプレーはないし、あくまでレヴェルの落ちる国内リーグでの評価であり、いままで多くの選手が早すぎる移籍でつぶされてきました。一つだけポジティブな評価ができるところではキヴという絶対的な存在の庇護下に置かれてその能力を継承できるという点です。
10月11日 ブルガリア

  不穏な空気も明日は我が身

 90年代の黄金世代を終えて再度波に乗りつつありながらも根底に潜んでいる内部分裂という点ではルーマニア代表と似ているブルガリア代表はキャプテンのMFスティリヤン・ペトロフ選手がルクセンブルク戦終了後のラジオインタビューで『もう代表は辞める。詳しくは土曜に話したい』と口走り協会関係を唖然とさせている模様。

 ヨルダン・レチコフ副会長
 『それは一時の感情に走った上での発言だと思う。これから会長やコーチと話し合って対策を考えたい。それまでは如何なるコメントもない。』

 ボリスラフ・ミハイロフ会長
 『チームが好調な時に何をさらすかという気分ですが、とにかく本人の公式な声明を耳にするまでは我々は如何なる決定もしません。』

 フリスト・ストイチコフ・コーチ
 『理由を知らなきゃ何も言えん。ただ身を切られるようなツラい思いから逃れたかったのかもしれん。しかし彼はキャプテンという重い立場だ。私がチームを率いる限りは彼がピッチの中のコーチだ。いずれにしても次の試合まではかなり時間があるので、少し頭を冷やしてもらってだな、それから考えよう。現時点で迂闊なことを言うのは得策じゃない。』

 ディミタール・ベルバトフ選手
 『いきなり辞めるなんて言い出すものだから、みんなビックリしちゃって総出で説得したよ。とにかく幾らでも時間をかけていいから考え直して欲しい。次の試合も必ず彼と一緒に戦いたいんだ。』
10月11日 ワールド

  2008年欧州選手権 予選グループG

その他の試合

  
  ルーマニア代表ピツルカ監督は今月7日の欧州選手権ベラルーシ(ホーム)に向けて国内メンバーを発表しました。やはり予想どおり好調の3クラブからほとんど選ばれました。リーグ10連勝のディナモからは19歳のセンターバック、シュテファン・ラドゥが初召集され、ガネアではなくニクレスクが選ばれました。ただしあいかわらず守備的MFがどこか心配な布陣であることに変わりなし。

 ベラルーシ 4-2  スロヴェニア
 ルクセンブルク 0-1  ブルガリア
 オランダ 2-1  アルバニア


現在のグループGの戦績
TEAM 得失 勝点 昇降
オランダ 4 3 1 0 7:2 10
ブルガリア 4 2 2 0 7:3 8
ルーマニア 3 2 1 0 7:3 7
ベラルーシ 4 1 1 2 7:10 4
スロヴェニア 3 1 0 2 4:7 3
アルバニア 3 0 1 2 3:6 1
ルクセンブルク 3 0 0 3 0:4 0

意外にベラルーシ強かった。
ルクセンブルク戦と言えば大量得点のチャンスなのにどうした?
オランダはホームなのにこの体たらく。しかも2点のうち1点はオウンゴール。
それでもやっぱり勝つんだよな〜。そしてルーマニア戦には調子を戻してくる。
10月7日 ブカレスト

  2008年欧州選手権予選 予選グループG 第3戦

ベラルーシ戦

  
 勝っているにもかかわらず、怖かった20分から75分までの魔の時間帯。たとえ1-0でも大丈夫と思えるイタリアのような安定感が欲しい。とりあえず2連勝。

ステアウア・スタディオン
ルーマニア 3 21 1 ベラルーシ
10
A・ムトゥ
C・マリカ

D・ゴイアン
7
10
20
76


S・コルニレンコ

ダヌーツ・コマン
ペトレ・マリン
ガブリエル・タマシュ
ドリン・ゴイアン
ラズヴァン・ラツ
クリスティアン・キヴ
ラウレンティウ・ロシュ
フローレンティン・ペトレ
ニコラエ・ディカ
(88分 ラズヴァン・コチシュ)
アドリアン・ムトゥ
(72分 ムグレル・ブガ)
チプリアン・マリカ
(93分 クラウディウ・ニクレスク)
GKGK
DFDF
DFDF
DFDF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
MFFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
ウラジミール・ガエフ
セルゲイ・オメリャンチュク
ディミトリ・リャンセヴィッチ
セルゲイ・シュタニュク
アレクサンドル・ユレヴィッチ
セルゲイ・グレンコ
アレクサンドル・クルチー
(65分 オレグ・ストラカノヴィッチ)
ティモフェイ・カラチェフ
(50分 ヴィアチャスラウ・フレブ)
アレクサンドル・フレブ
マクシム・ロマシュチェンコ
セルゲイ・コルニレンコ
(66分 ウラジミール・コリトコ)
ヴィクトル・ピツルカ 監督 ユーリ・プントゥス
4-2-3-1フォーメーション 4-2-3-1フォーメーション
警告
ガブリエル・タマシュ(3枚目)

29
64

セルゲイ・コルニレンコ
ベンチ
マリウス・ポパ
シュテファン・ラドゥ
ヴァレンティン・バドイ
オヴィディウ・ペトレ
アントン・オメルチェンコ
デニス・コウヴァ
アルテム・コンツヴォイ
アルティオム・ラドコフ


プレイバック・オブ・ザ・ゲーム

 ホームでベラルーシと対戦したルーマニアはなぜか守備的MFだけが次々にケガで離脱していくなかで奇策とも言えるキヴの守備的MFコンバートで対応。代わりのセンターバックは予定されていたギオネアが直前で離脱したため長身のゴイアンを起用。そして試合は序盤10分間のムトゥ、マリカのゴールでいきなり2点を先行。セルゲイ・コルニレンコのゴールで1点差に詰め寄られ、押される場面もありましたが、終盤にゴイアンが追加点を挙げ、今年の予選最終戦を白星で飾り、本大会出場権獲得に向けてグループGの好位置につけました。

 試合開始後、最初のチャンスをつかんだのはムトゥ。しかし、ペトレのクロスに頭で合わせたシュートは惜しくもゴール横に外れた。しかし7分、ペトレの右からの極上のセンタリングにダイレクトに合わせ、今度は代表通算21得点目になる先制ゴールを見事に決めた。その3分後にはマリカが個人技でペナルティーエリア付近で右足を振り抜くと、シュートは鋭く低くベラルーシ・ゴール右隅に吸い込まれた。

 しかし、ベラルーシも10分後にアレクサンドル・フレブからパスを受けたコルニレンコが、ゴール前で鮮やかな決定力を発揮して1点を返す。その後ルーマニアはマリカの至近距離からのシュート、ディカの強烈なシュートなど惜しいものもあったが、後半に入ると、同じくベラルーシも積極的に攻め、コルニレンコのヘディングシュート、ロマシュチェンコのシュートなど優位に進めていった。かろうじてコマンが立ちふさがったが脆いDFが浮き彫りに。

 同点を狙うベラルーシはその後もコルニレンコのシュートが再びコマンに阻止され、追加点の欲しいルーマニアもペトレとムトゥが決められない。しかし残り15分、ペトレの正確なコーナーキックからゴイアンが頭で貴重な3点目を決めて勝利を不動のものにした。

 ゴイアンは前回の予選でケガによる辞退でクラブの同僚であるギオネアにそのポジションを奪われていました。そしてそのギオネアが活躍。しばらくは出番がないと思われていたところに合同練習中のギオネアのケガで再びチャンスがめぐり、今回見事にポジション争奪戦に名乗りを上げることに。

クラブでのゴイアンの得点力がついに代表でも


その他の結果
 ブルガリア 1-1  オランダ
 スロヴェニア 2-0  ルクセンブルク


現在のグループGの戦績
TEAM 得失 勝点 昇降
ルーマニア 3 2 1 0 7:3 7
オランダ 3 2 1 0 5:1 7
ブルガリア 3 1 2 0 6:3 5
スロヴェニア 2 1 0 1 2:3 3
アルバニア 2 0 1 1 2:4 1
ベラルーシ 3 0 1 2 3:8 1
ルクセンブルク 2 0 0 2 0:3 0

この表だけのカラクリ。
アウェーで2位候補のブルガリアに分けで終われた1位候補のオランダ、
ホームとはいえ強豪のオランダに分けることができたブルガリア、
2位争いのライバルであるブルガリアにホームで分けてしまったルーマニアの順。

10月3日 ブカレスト

  2008年欧州選手権予選 第3戦ベラルーシ戦

国内メンバー発表

  
  ルーマニア代表ピツルカ監督は今月7日の欧州選手権ベラルーシ(ホーム)に向けて国内メンバーを発表しました。やはり予想どおり好調の3クラブからほとんど選ばれました。リーグ10連勝のディナモからは19歳のセンターバック、シュテファン・ラドゥが初召集され、ガネアではなくニクレスクが選ばれました。ただしあいかわらず守備的MFがどこか心配な布陣であることに変わりなし。

 GK  所属 生年月日 CAP
 ダヌーツ・コマン  ラピド・ブカレスト 1979.03.28 (27歳) 5/0
 マリウス・ポパ  ポリ・ティミショアラ 1976.04.12 (30歳) debut
 DF
 クリスティアン・キヴ  ASローマ(ITA) 1980.10.26 (25歳) 46/3
 ラズヴァン・ラツ  シャフタル・ドネツク(UKR) 1981.05.26 (25歳) 34/1
 ガブリエル・タマシュ  セルタ(SPA) 1983.11.09 (22歳) 17/0
 ヴァレンティン・バドイ  ラピド・ブカレスト 1975.12.16 (30歳) 10/0
 ソリン・ギオネア  ステアウア・ブカレスト 1979.05.11 (27歳) 6/0
 ドリン・ゴイアン  ステアウア・ブカレスト 1980.12.12 (25歳) 4/0
 ペトレ・マリン  ステアウア・ブカレスト 1973.09.08 (33歳) 3/0
 クリスティアン・プルハク  ディナモ・ブカレスト 1984.08.17 (22歳) 1/0
 シュテファン・ラドゥ  ディナモ・ブカレスト 1986.10.22 (19歳) debut
 MF
 フローレンティン・ペトレ  CSKAソフィア(BUL) 1976.01.15 (30歳) 40/4
 ラウレンティウ・ロシュ  レクレアティボ(SPA) 1975.10.26 (30歳) 31/5
 ラズヴァン・コチシュ  シェリフ・ティラスポール(MOL) 1983.02.19 (23歳) 11/1
 ニコラエ・ディカ  ステアウア・ブカレスト 1980.05.09 (26歳) 15/2
 オヴィディウ・ペトレ  ステアウア・ブカレスト 1982.03.22 (24歳) 13/1
 バネル・ニコリツァ  ステアウア・ブカレスト 1985.01.07 (21歳) 8/0
 コスティン・ラザール  ラピド・ブカレスト 1981.04.24 (25歳) 2/0
 FW
 アドリアン・ムトゥ  フィオレンティーナ(ITA) 1979.01.08 (27歳) 48/20
 チプリアン・マリカ  シャフタル・ドネツク(UKR) 1985.10.02 (21歳) 8/2
 クラウディウ・ニクレスク  ディナモ・ブカレスト 1976.06.23 (30歳) 5/0
 ムグレル・ブガ  ラピド・ブカレスト 1977.12.16 (28歳) 3/1

10月1日 ブカレスト

  最後の黄金世代、ドリネルが代表引退

 ルーマニアの大ベテラン、ドリネル・ムンテアヌが代表からの引退を決意した模様。

 38歳のムンテアヌはクラブでは選手兼監督として弱小クラブだったCFRクルージュを強豪に押し上げました。しかし高いレベルでの代表、クラブ、監督とのやり繰りに限界を感じたようです。

 『ファンや代表のチームメイトには申し訳ないと思う。しかし、クラブでのプレッシャーも大きいし、もはや代表では自らのベストの力を出せないと思う。そして代表には私に代わる新しい選手が次々に出てきているからね。』

 ムンテアヌは言わずもがなハジを抜いて歴代ルーマニア最多キャップ131を誇る生ける伝説で、黄金期の94年、98年ワールドカップ、96年、2000年の欧州選手権にも出場しています。

 最後の試合は8月に行ったキプロスとの親善試合になりました。最近の欧州選手権予選にも召集されていましたが、家族の問題で直前に離脱していました。


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