Romanian Soccer Today 2005.6
6月28日 ブカレスト

  ヨルダケが国内へ凱旋

 国内のラピド・ブカレストはドイツ2部リーグのエネルギー・コットブス所属のルーマニア・ストライカー、アドリアン・ヨルダケを獲得したようです。

 23歳のヨルダケは過去2シーズンをコットブスで過ごし、61試合に出場しています。それ以前には国内のアルジェシュ・ピテシュティに2001年から2003年まで在籍していて、37試合7得点の記録を残していました。ラピドはアンドラのクラブ、サン・ジュリアとのUEFAカップ1回戦を来月の14日と28日に控えています。
6月27日 イタリア

  オランダ大脱出

 所属のアヤックスにてケガで戦線離脱している間にポジションを若手のステケレンブルグに奪われて以来、回復後もナンバー2に甘んじているルーマニア代表正GKボグダン・ロボンツがイタリアのパレルモから獲得の対象となっていることが明らかになりました。

 アヤックスのダニー・ブリンド監督もすでにロボンツ放出のプランを立てており、ロボンツのエージェントも精力的に新しいクラブを探しているところです。そこにロボンツの能力に目をつけていたパレルモが近いうちの契約締結を狙っている様子。しかし本来求めていたコロンビア代表GKモンドラゴンとの交渉が破談に終わったことの後釜としてのオファーなのです。
6月24日 ブカレスト

  そしてブラトゥも失格の烙印

 ラピドで台頭してからトルコのガラタサライ、フランスのナントと有名海外クラブで花咲くと思われつつ時間だけをいたずらに過ごしてしまった元代表FWフローリン・ブラトゥがやはり国内に戻ってきました。しかも相思相愛と思われた古巣のラピドではなく、ライバルのディナモに。

 ブラトゥは昨シーズンはかろうじて降格を免れたナントにおいて13試合出場2得点で、同郷のチームメイトであり、19歳のルーマニアユース代表FWクラウディウ・ケシェルの3得点よりも少ないというお粗末な結果に終わっています。また一昨年のガラタサライ在籍時にも期待を裏切っています。
6月12日 ブカレスト

  ラドイがピツルカ政権から追放へ

 衝撃のニュースが入ってきました。ケガがちではありますが、必要不可欠な存在ではあるミレル・ラドイが無期限で代表から追放されることがルーマニアサッカー協会から発表されました。

 事の顛末はさきの代表オランダ戦にありました。大一番ということもあって出場させる意向のあったピツルカに対してラドイはヒザの痛みを訴えて辞退を固めていました。そこで代表ドクターに診察させたところ意外にも「それほど重傷ではなく、試合までの2日間でよくはなるだろう。プレーも可能なレベル。」とのこと。大一番出場にかける選手なら安心するだろうこの結果に対してラドイは出れない、出れないの一点張り。しかも古傷も痛む等のダダをこねだしたのです。さすがにピツルカ監督は激怒して、代表から離れるよう命令した。

 当時のルーマニア紙によると、ケガ明けでプレーはできるが、ピツルカはコンディション良好の選手を重んじてピッチに送り込む性分なことから、コントラと同等の高いプライドからスタメンをはれないなら出場する意味はないとの考えだったのではと噂が持ち上がっていました。またラドイは常日頃から代表ではケガを理由に召集辞退を繰り返しても、直後のクラブの試合ではケガを押してでもの強行出場が多いことも疑惑に拍車をかけています。

 以前にもクラブと代表の揉め事で出場停止をくらったことはありましたが、今回の仮病疑惑は致命的となるでしょう。これでピツルカ政権では代表戦の出場は不可能。次の政権でも微妙です。でも本人がステアウアでのお山の大将でいたいならしょうがない。国内最高で満足しているならしょうがない。その間にもムトゥ、キヴは世界のスターだし、これからも代表には世界にはばたくスター候補がどんどん名を連ねるでしょうから。

 魂なき者は去れ!だ。そんな選手に居場所が残っているほどルーマニア代表は陳腐な存在ではないのです。来季はケガでシーズンを棒に振って、3部リーグにでも行ってください。そこで3部の皇帝を名乗って50歳ぐらいまで現役でいればいいんじゃないの。

 負けはしましたがオランダ戦に賭けた男達、すでに予選突破は無理としても次へのためにアルメニア戦に己をアピールした男達。ラドイはただ逃げた男にすぎない。それだけのくだらない男。
6月8日 コンスタンツァ

  2006年W杯欧州予選 第9戦

アルメニア戦

  
 ムトゥが累積警告。そしてF・ペトレとニクレスクがケガで離脱に伴い、前回同様にスツデンテスクからヨヌーツ・マズィルを代替召集。弱いチームには強いルーマニア。強いチームには弱いルーマニア。

ゲオルゲ・ハジ・スタジアム
ルーマニア 3 20 0 アルメニア
10
O・ペトレ
G・ブクル
G・ブクル
28
38
78
ボグダン・ロボンツ
コスミン・コントラ
(66分 フラヴィウス・ストイカン)
ガブリエル・タマシュ
クリスティアン・キヴ
ラズヴァン・ラツ
ミハイツァ・プレシャン
オヴィディウ・ペトレ
ドリネル・ムンテアヌ
(82分 ヨヌーツ・マズィル)
ゲオルゲ・ブクル
マリウス・ニクラエ
ジゲル・コマン
(77分 ニコラエ・ミテア)
GKGK
DF
DF
DFDF
DFDF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
MFFW
MFFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
ロマン・ベレゾフスキ
サルギス・ホフセピアン
カレン・ドホヤン
アレクサンドル・タデヴォシアン
イェギシェ・メリキアン
アラン・ヴォスカニアン
(46分 ロベルト・アルズマニアン)
ロミク・カシャトリアン
ハムレット・ムキタリアン
(80分 ダヴィト・グリゴリアン)
エドガー・マヌシャリアン
(53分 アルマン・カラミアン)
アルメン・シャフゲルディアン
アラ・ハコビアン
ヴィクトル・ピツルカ 監督 ヘンク・ウィスマン
4-3-3フォーメーション 4-4-2フォーメーション
警告
54 イエギシェ・メリキアン
ベンチ
マルティン・トゥドール
ソリン・ギオネア
シュテファン・グリゴリエ
ダニエル・パンク
エデル・ベテ
レヴォン・パシャイアン
ロメオ・イェネビアン
ガルスト
ペトロシアン

プレイバック・オブ・ザ・ゲーム

 前回まさかのドローを演じられ、それによってここまでその勝点マイナス2が響いて予選突破に黄色信号のルーマニアは本来楽勝の相手に対してリベンジに燃えるという奇妙な1戦を迎えた。

 前節のオランダ戦での警告により今節は出場停止となるムトゥとケガでニクレスクとF・ペトレを欠いた攻撃陣をピツルカ監督はブクルの初スタメンに賭けたが、実力的に劣るアルメニアの守備戦術はさほど堅固なものではなく、ピッチを上げ始めた28分に左サイドを難なく攻略したジゲル・コマンが正確なクロスを放ると待ち構えていたO・ペトレがその長身を生かしたヘディングで決めて先制。

 10分後にはパス捌きにキレを見せていたプレシャンのロングボールを受けると思われたムンテアヌが絶妙なスルー。これに完全に騙されたルメニアDFをよそに左サイドのコマンがすぐさま走りこんだブクルに渡すと快足で駆け上がったブクルはそのまま強烈なシュートを放つとこれが見事に決まりルーマニアに2点目が入る。

 後半にはいるとルーマニア攻撃陣は停滞し、アルメニアに押される展開で進んだ。特に前節のオランダ戦でも絶不調だったコントラがこの日も前半からアルメニア攻撃陣のターゲットとなり、完全に狙われた右サイドをタマシュがカバーして難を逃れる。そんな中、78分にカウンターからブクルがリーグ得点王の名に恥じない個人技でこの日の自身2点目を叩き込みスコアは一方的な3-0へ。しかし最もピツルカ監督が喜んだのは無失点で終えたこと。ここまで1年4ヶ月前のグルジア戦以来、13試合連続で失点を記録していたルーマニア。前回敗れはしたもののオランダ戦でのタマシュは一定の活躍を見せ、この試合でもその能力を証明してこれからを感じさせたことも収穫だった。

 これでルーマニアは早くも前回の敗戦から、次の2008年欧州選手権に向けて良いスタートがきれたことになった。悲しくもあり、嬉しくもある。

ようやくスタメンとなり代表ゴールを決めたブクル

その他の結果
 フィンランド 0-4  オランダ
 チェコ 6-1  マケドニア

予選グループ1 現在の戦績
TEAM 得失 勝点 昇降
オランダ 8 7 1 0 20:3 22
チェコ 8 7 0 1 28:7 21
ルーマニア 9 5 1 3 15:10 16
フィンランド 7 3 0 4 13:14 9
マケドニア 9 2 2 5 10:16 8
アンドラ 8 1 1 6 4:25 4
アルメニア 9 1 1 7 5:20 4

前回予選もこんな感じで他力本願になってたっけ。

6月5日 ロッテルダム

  2006年W杯欧州予選 第8戦

オランダ戦

  
 ラドイとF・ドゥミトルが負傷離脱のため、現在リーグ得点王のゲオルゲ・ブクルが代替召集されました。この試合の敗戦により予選突破が絶望に。まだまだ続く暗黒時代。

フェイエノールト・スタジアム
オランダ 2 10 0 ルーマニア
10
A・ロッベン
D・カイト
26
47
エドウィン・ファン・デル・サール
テオ・ルシウス
ヨン・ヘイティンガ
バリー・オプダム
ジョバンニ・ファン・ブロンクホルスト
マルク・ファン・ボメル
(51分 ナイジェル・デ・ヨング)
デニー・ランザート
ラファエル・ファン・デル・ファールト
(81分 ヘドウィゲス・マドゥーロ)
ディルク・カイト
ルート・ファン・ニステルローイ
(64分 ロビン・ファン・ペルシ)
アリエン・ロッベン
GKGK
DF
DF
DFDF
DFDF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
MFFW
MFFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
ボグダン・ロボンツ
コスミン・コントラ
ガブリエル・タマシュ
クリスティアン・キヴ
ポンピリウ・ストイカ
ダニエル・パンク
ドリネル・ムンテアヌ
フローレンティン・ペトレ
アドリアン・ムトゥ
(84分 ジゲル・コマン)
ニコラエ・ミテア
(66分 マリウス・ニクラエ)
クラウディウ・ニクレスク
マルコ・ファン・バステン 監督 ヴィクトル・ピツルカ
4-3-3フォーメーション 4-2-3-1フォーメーション
警告




18
24
43
50
63
クリスティアン・キヴ(1枚目)
コスミン・コントラ(1枚目)
ダニエル・パンク(3枚目)
アドリアン・ムトゥ(4枚目・次節出場停止)

ベンチ
ヘンク・ティメル
マリオ・メルキオット
ロン・ブラール
ライアン・バベル
マルティン・トゥドール
フラヴィウス・ストイカン
ソリン・ギオネア
オヴィディウ・ペトレ
ミハイツァ・プレシャン


プレイバック・オブ・ザ・ゲーム

 前回の最下位アルメニア戦で勝点2を失った影響で、ライバルのチェコより上回るためにはこの試合とホームでのチェコ戦と連勝しか残されていないルーマニアの本選への道のり。しかしルーマニアはホームでのスコアと同じく内容でもいいところなく敗北を喫しました。

 試合開始からDF高さと中盤の質とオランダとのレベルの差をまざまざと見せ付けられていたルーマニアはそれでも最初の決定機を得る。この大一番でスタメンを任されたニクレスクがエリア外でボールを持つと持ち味の豪快なミドルを放つ。虚をてらったシュートであったため、オランダDFの動きが止まるが、これは残念ながら機敏に反応したファン・デル・サールがファインセーブで枠外に弾く結果に。

 一方、オランダもファン・ボメルのコーナーに合わせたカイトのヘディングは決定的と思われるものであったが、こちらもお返しとばかりにロボンツがナイスセーブでなんとか試合は動かずに進んでいく。

 この日は薬物使用で長期出場停止を受けていたムトゥが復帰していましたが、やはりぶっつけ本番での試合では試合感が戻っておらず、26分にはF・ペトレのパスカットからカウンターで一気にゴールに向かって疾走するムトゥに完全なパスが通るも、足がもつれたムトゥはシュートまで持っていくことに失敗して決定的なGKとの1対1を逃してしまうことに。

 しかもこのプレーから逆にオランダにカウンター返しをくらい、一気にカイトがロッベンを狙ったボールは絶妙なスペースに落ちてしまい、コントラがロボンツへのバックパスをしようとしたところを狙われて、与えてはいけない失点を許す展開になりキツくなるルーマニア。しかも恐ろしいことに前半終了までに動きの鋭さが徐々に加速していくオランダに成す術なし。なんとか失点は免れましたが、後半開始直後にそべての夢は儚く消えてなくなってしまいました。

 後半が開始すると直後に右からのFKに曲がってきたボールに対処できず、振り切られたコントラはカイトに至近距離から強烈なヘディングシュートを叩き込まれて試合を決定付けられてしまいました。これで前回のオランダ戦に試合直前でピツルカ監督にスタメン落ちを言い渡されて、監督批判という暴挙のためベンチからも締め出されたコントラはリベンジを図ったこの大事な試合で2失点に絡むといった悪夢にさらされる状況に。

 さらにオランダは攻撃の手を休めることなく、ロッベンとファン・デル・ファールトの突進から何度もピンチにさらされていくルーマニア。途中出場したファン・ペルシにも決定機を簡単に与えてしまうなど、集中力の低下とだけでは言い表せられないほどのレベルの差を見せられて、2失点で収まったのが良かったぐらいルーマニアの弱点だらけの試合になりました。


トラウマになりそうなコントラの1日

その他の結果
 アルメニア 1-2  マケドニア
 チェコ 8-1  アンドラ

予選グループ1 現在の戦績
TEAM 得失 勝点 昇降
オランダ 7 6 1 0 16:3 19
チェコ 7 6 0 1 22:6 18
ルーマニア 8 4 1 3 12:10 13
フィンランド 6 3 0 3 13:10 9
マケドニア 8 2 2 4 9:10 8
アンドラ 8 1 1 6 4:25 4
アルメニア 8 1 1 6 5:17 4

事実上おしまいでしょうね。



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