ルーマニアン・サッカー・トゥデイ　2005年7月

Romanian Soccer Today　2005.7

7月28日　イングランド

　　エヴァートンが欲しがる元代表ラドイ

　プレミアリーグのエヴァートンがステアウア・ブカレストのキャプテンで元ルーマニア代表のミレル・ラドイに対して330万ドルで獲得に乗り出しているようです。

　オーナーのジジ・ベカリとミハイ・ストイカ会長はチャンピオンズリーグ出場という念願を果たすまではラドイを放出する気はないと明言していますが、ラドイの元にはエヴァートン以外にもバイエルン・ミュンヘンやフェイエノールトといった強豪クラブからもオファーが届いているらしいのです。この二つに関してはブカレストで交渉までいきましたが、破談に終わった様子。一方、エヴァートンはデヴィッド・モイーズ監督がいくつかのラドイの試合のビデオを見ており、非常に気に入ってるようで、なんとかして手に入れたいようです。しかし、ベカリが500万ドルを提示しているのに対してエヴァートンはラドイがすでにチャンピオンズリーグ予備選3回戦のシェルボーン戦に出場していて、獲得してもエヴァートンの欧州戦には出場できないことから国内戦限定選手にそこまでは出せないようなのです。
　

7月25日　スペイン

　　構想外のコントラはベティス入りか

　スペインリーグのベティスは現在所属のアトレティコ・マドリッドで構想外となっているルーマニア代表コスミン・コントラの獲得を視野にいれているようです。

　先シーズンのコントラは開幕当初からクラブの構想から外れてイングランド・プレミアリーグのWBA（ウエスト・ブロムウィッチ・アルビオン）にレンタル移籍していました。しかし監督がすぐに交代して起用のチャンスを満足に与えられないまま、ルーマニア国内で一躍金満クラブとして知られるようになっていたポリ・ティミショアラで半年を過ごしていました。

　現在はレンタルが終了してアトレティコに戻っていますが、新監督のカルロス・ビアンチの構想にはまったく入っておらず、クラブもまたレンタルでの放出を考えています。

　しかしベティスのセラ・フェレール会長は右サイドバックを探していて、コントラの経験と能力なら充分に期待できると評価しているようです。コントラも現在の立場を理解しており、もはやアトレティコでの自分の未来は無いと把握していることから、どこであれすんなり決まる可能性が高いでしょう。
　

7月17日　ルーマニア

　　レジェンドたちの夜

　土曜日の夜に1994年のワールドカップに優勝したブラジルと同じくセンセーショナルを巻き起こしたルーマニアがルーマニア国内で起きた洪水被害の犠牲者のためにチャリティーマッチを開催しました。

　ルーマニアはゲオルゲ・ハジ、アドリアン・イリエ、ゲオルゲ・ポペスク、ダン・ペトレスクらの当時のスタメンが出場。ブラジルもベベト、ドゥンガ、マウロ・シルバ、タファレルなどが出場。この日出場してなかったロマーリオやカフーってまだ現役なんでしたね。

　『残念ながらコンディションは良くなかったですが、我々全員はうまくプレーできていたし、まだ現役でもいけるんじゃないかい。』とハジが言うようにルーマニアは4-1でブラジル相手に勝利を収めました。

　試合後のユニフォームのオークションでは総額32万ドルを売り上げています。チケットやTV収入はいくらになったかは明らかにされていません。
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7月11日　ウクライナ

　　アリウツァがウクライナのメタルルへ移籍

　ウクライナリーグのメタルル・ドネツクはステアウアで3シーズン過ごし、ラピドに半年の後、フリーになっていた元ルーマニア代表マリアン・アリウツァと1年契約を結んだようです。

　27歳のアリウツァはステアウア以前にはウクライナのシャフタル・ドネツクで3シーズンに渡ってプレーし、2001/02シーズンには国内2冠の成績を残し、チャンピオンズリーグにも9試合に出場しています。

　『メタルルのオファーを検討するには、長い時間を必要としませんでした。ウクライナでも名の知られた強豪ですし、過去の経験からいって私はウクライナリーグが合っているとも思いますからね。』

　アリウツァは20歳でモルドバのシェリフに移った海外経験の豊富な選手で国内のステアウアに戻った時もリーグMVPに選ばれる活躍を見せましたが、時の代表監督が超慎重派だったために出場機会はほとんど与えられていませんでした。

　メタルルは火曜日にリーグ開幕戦を昇格組のスタル・アルフチャスクと戦います。また新監督となったアレクサンドル・セヴィドフはUEFAカップの上位進出も狙っており、こちらは8月11日に予備2回戦が組まれています。
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