Romanian Soccer Today 2008.9
9月29日 イタリア

  ムトゥ、予定調和の残留説

 チームは好調ながら出場機会を巡る不協和音が噂されているフィオレンティーナのプランデッリ監督は先週の金曜日に「出て行きたい選手は1月に出て行けばいい。」と語っているようです。その内の一人がエースのムトゥではないかと言われていましたが、この点については違うようです。

 しかしメディアの報道によると決して安心できる内容ではなく、彼はこの夏に移籍が確実視されていたローマに移籍する方向で進んでいるようなのです。ムトゥについては元フィオレンティーナのルカ・トニがバイエルンに移籍したときと同様の約束が為されているらしいのです。7月にASローマ入りが確実とされながら残留となったことにはどうやら、シーズン後に重要なオファーがあった場合、また複数の場合はムトゥが望むところに移籍を認めるといった条項が含まれている様子。

 あくまで噂段階なのですが、急に破断したローマとの交渉が、ちょうどトニが1年待ってバイエルンにすんなり決まった時の状況に似ているため信憑性が高くなっています。
9月11日 イタリア

  問題児ムトゥの代表引退騒動

 アドリアン・ムトゥは代表から引退するとほのめかした自身の発言を否定しています。

 そもそもの発端は先日リトアニアに敗北した後に代表監督のピツルカがこの結果に対してたとえムトゥが出場できていたとしても同じ結果であったろうと言ったことから起きています。

 これに対してムトゥはピツルカが監督である以上、代表には戻らないとムキになって反論していました。しかし後日には代表から引退する意思がないことをキッパリと告げています。

 『私がピツルカの発言に怒って代表引退と新聞に書かれたときは正直驚いていますよ。誓ってそんなことは言っていないし、考えたこともないね。この点については監督とも一切話してもないからね。』
9月12日 ブカレスト

  協会もピツルカ続行で一致

 ルーマニアサッカー協会は巷で大きく騒がれているピツルカ解任説にあらためて否定しています。

 ルーマニア代表は6日リトアニア戦での歴史的敗北と10日フェロー諸島戦での薄氷の思いで勝利を収めたふがいない試合内容の連続で予選通過が早々とピンチになると共にその能力の限界に監督を解任すべきとの声が日増しに大きくなっています。

 『我々はバッシングがあるのは知っていますが、ピツルカをこれからも変わらずにサポートします。フランス戦にはまた強さを見せてくれると信じています。予想外にリトアニアだけが全勝をキープしているということは混戦が予想されます。フランスだってオーストリアに負けていますから、まだ我々にはチャンスが十分に残されているのです。フランスに対してもホームで負けるとは思っていませんよ。』−ヨヌーツ・ルペスクGD
9月10日 トルシャヴン

  2010年W杯 欧州予選グループ7 第2戦

フェロー諸島戦

  
どこまで続くのか負の暗黒ロード。フェローやリトアニアを踏み台に大量得点で一蹴したあの日が懐かしい。とりあえず結果は残したと言う事ができない。ギオネアはもう引退してくれ。

トルスヴォル・スタジアム
フェロー諸島 0 01 1 ルーマニア
02
59 R・コチシュ
ヤクプ・ミッケルセン
パエトゥル・ヤコブセン
(79分 ボギ・ロキン)
ヨハン・ダヴィッドセン
ヨン・ヤコブセン
エジル・ア・ボ
シムン・サムエルセン
アトリ・ダニエルセン
ミカエル・トマセン
ヤクプ・ア・ボルグ
(90分 バルタル・エリアセン)
クリスティアン・ヤコブセン
アンドリュー・フロトゥム
(76分 アンドレアス・オルセン)
GKGK
DF
DF
DFDF
DFDF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
ボグダン・ロボンツ
コスミン・コントラ
ドリン・ゴイアン
ミレル・ラドイ
(17分 ソリン・ギオネア)
(50分 一発退場)

ミハイツァ・ネシュ
パウル・コドレア
ラズヴァン・コチシュ
コスティン・ラザール
マリアン・アリウツァ
(68分 コスミン・モツィ)
フローリン・コステア
マリウス・ニクラエ
(89分 フローリン・ブラトゥ)
ヨグヴァン・マルティン・オルセン 監督 ヴィクトル・ピツルカ
4-5-1フォーメーション 4-1-4-1フォーメーション
警告
ミカエル・トマセン

クリスティアン・ヤコブセン

ヨハン・ダヴィッドセン
25
50
58
74
85

ソリン・ギオネア(1発退場)


フローリン・コステア(1枚目)
ベンチ
レネ・トルガールド
ホグニ・マドセン
バルドゥル・オルセン
レイフ・ニクラセン
/・ エドゥアルド・スタンチョウ
クリスティアン・サプナル
シュテファン・ラドゥ
ニコラエ・ディカ

プレイバック・オブ・ザ・ゲーム

 前回の失態でピツルカの尻に解任という文字が明確に出てきた中で、もはや内容を伴った勝利でしか単なる事故であったことは証明できない。たとえ前回同様キヴ、ムトゥ、ラツがいなくとも、そして今回マリカ、D・ニクラエが離脱となっても力を十分に発揮できる相手フェロー諸島戦。第2戦がフェローで良かったと思うのか、フェローでは払拭できないと思うのか、どちらかはもうわからない。

 今回も同じくフォーメーションは守備的MF一人の置くシステムでコドレアを軸にコステア、アリウツァと新参を含む4人が大量得点を狙う形でスタート。ちゃんと2人置いて落ち着いて責めれば普通に大量得点すら難しくないはずだが、もう聞く耳を持たないルーマニアの指揮官ピツルカは反省しない男。そしてなぜサプナルを控えにコントラ、ネシュを起用するかもわからない。

 試合はもちろん攻撃的布陣のルーマニアが押して押しまくる。中盤を制してFWのニクラエにボールが繋がるも決定機を迎えられない。業を煮やして遠目から打つミドルシュートも精度をかき、怖さを与えられず、またも嫌な展開に。そして唯一の核として安心できる大黒柱のラドイが負傷し、心配がどんどん大きくなっていく。

 それからもサイドをえぐっても中央で全員守備で待ち受けるフェローにことごとく弾き返され、いたずらにフェロー陣内でポゼッションだけをキープするという時間帯が続く。たとえ攻撃に多く配置したといえども、ルーマニアの最大の懸念であるムトゥ以外にはクリエイティブが見られないため、打開する雰囲気は微塵にも感じられずに前半が終了してしまう。ついに来るとこまで来た凋落は残すところ45分となった。

 後半に入ってもなにも変わらず、ただただ時間だけが過ぎていく。見ている人にもそれは十分に伝わったが、極めつけの事態が早々に起こってしまう。ラドイに代わって入っていたギオネアが相手の執拗なプレスに報復のヒジ打ちをかまして、もちろん一発レッドで退場。フェロー相手にスコアレス、そして1人少ない状況とついに今までの過去の栄光が儚くも崩れ落ちていく。

 しかしムトゥ、マリカ、D・ニクラエ、ニコリツァと離脱していく攻撃陣の中にあって最後まで残ったコチシュが一瞬の閃きでついにその能力を証明してみせた。59分にアリウツァのパスをエリア内で受けたコチシュはフェローのディフェンスが群がる中で、得点の匂いのしない中で、急に反転して鋭く振りぬいたシュートを繰り出すと意外性満点のゴールが生まれた。崩しとかではなく完全に独力で打開した先制点が窮地のルーマニアに降り注いだ。

 結局良かったのはこの一瞬だけだった。ついに念願の先取点を手に入れたピツルカ監督はフェロー相手ということを忘れて強豪相手に仕掛けるような屈辱の守備固めでモツィを投入。攻撃的に行くという自分の信念に矛盾する行為で、これだけで地に落ちたと判断できるほどの呆れた采配がルーマニアの現状なのだろうか。

 この采配で攻守が逆転したフェローは人が変わったような怒涛の攻撃を繰り出し始める。またはルーマニアのボールキープが雑、そして中盤のポゼッションがリードできないといったネガティブな結果と見るべきか。フェローは怖くはないが今のルーマニアDFを慌てさせるには十分な力は持っており、立て続けにセットプレーでのチャンスを獲得していく。事故で弱小チームが得点してしまう状況にたびたびピンチを迎えたものの、我らがロボンツだけはこんな事態でも安定した力を見せて相変わらず神のセーブの連発でなんとかほうほうの体で逃げ切ったルーマニア代表の面々。結果だけが、小さな最低レベルの結果だけが残ったこの試合になんの意味があったのだろうか。

代表レベルではないコステアがスタメンのルーマニア代表

その他の結果
 リトアニア 2−0  オーストリア
 フランス 2−1  セルビア


現在のグループ7の戦績
TEAM 得失 勝点 昇降
リトアニア 2 2 0 0 5:0 6
セルビア 2 1 0 1 3:2 3
オーストリア 2 1 0 1 3:3 3
フランス 2 1 0 1 3:4 3
ルーマニア 2 1 0 1 1:3 3
フェロー諸島 2 0 0 2 0:3 0

 ということでこの2戦で直接のライバルになるであろうと予想された以外のポイント稼ぎ予定の2連戦で3ポイントを落としたルーマニア。オーストリアはフランスから、フランスはセルビアから、リトアニアはルーマニアとオーストリアから3ポイントを獲得して有利に。セルビアでさえ結果は一緒であるが、フランス戦を消費したのはある意味でアドバンテージでリトアニアに勝てば計算通りということになる。巻き返すにはもはやビッグキリングをするしかない。それには次回のフランス戦がうってつけなのだが、今の内容ではそれも難しいことなのだろう。

9月6日 クルージュ

  2010年W杯 欧州予選グループ7 第1戦

リトアニア戦

  
W杯予選初戦として最低、ホームで大差完封された結果も最低、そしてなんといっても内容が最低。デンマークに、アルメニアに、スロヴェニアに屈辱を喫したことすらかわいく見える。

コンスタンティン・ラドゥレスク・スタディオン
ルーマニア 0 01 3 リトアニア
02
31
70
89
M・スタンケヴィチウス
S・ミコリウナス
M・カロナス
ボグダン・ロボンツ
クリスティアン・サプナル
ガブリエル・タマシュ
ドリン・ゴイアン
シュテファン・ラドゥ
(46分 マリウス・ニクラエ)
ミレル・ラドイ
(72分 コスティン・ラザール)
コスミン・コントラ
ニコラエ・ディカ
ラズヴァン・コチシュ
ダニエル・ニクラエ
チプリアン・マリカ
(53分 フローリン・ブラトゥ)
GKGK
DFDF
DFDF
DFDF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
ジドルナス・カルチェマルスカス
マリウス・スタンケヴィチウス
イルマンタス・ゼルミカス
イグナス・デドゥラ
アルナス・クリマヴィチウス
アウドリス・クサナヴィチウス
(61分 ミンダウガス・カロナス)
デイヴィダス・セムベラス
(80分 エドガラス・チェスナウスキス)
デイヴィダス・チェスナウスキス
サウリウス・ミコリウナス
リナス・ピリバイティス
(74分 マンタス・サヴェナス)
トマス・ダニレヴィチウス
ヴィクトル・ピツルカ 監督 ジョゼ・クセイロ
4-1-3-2フォーメーション 4-1-4-1フォーメーション
警告

ドリン・ゴイアン(1枚目)


マリウス・ニクラエ(1枚目)
28
37
43
47

68
リナス・ピリバイティス

サウリウス・ミコリウナス
イルマンタス・ゼルミカス
ベンチ
エドゥアルド・スタンチョウ
ミハイツァ・ネシュ
コスミン・モツィ
パウル・コドレア
パウリウス・グリバウスカス
マリウス・ザリウカス
エドガラス・ヤンカウスカス
タダス・パペツキス

プレイバック・オブ・ザ・ゲーム

 久々に出場した欧州選手権である一定の結果は残したルーマニア代表。特にDF陣はコントラ以外は大きな評価を得た一方、点の匂いを感じさせないFW陣には11人で守るだけの勝つことのできないルーマニア代表というレッテルを国内外から浴びせられた。その強烈なプレッシャーに対するピツルカ監督の答えがこのスタメンに表れ、システムに表れてバランス無視の奇策は思いっきり裏目に出た試合となった。

 フォーメーションについては不動のセンターコンビに、コントラに見切りをつけ昇り竜のサプナル、怪我のラツに代えて今回予選から本格的にポジション争いに入れる予定だったラドゥを起用したのは頑固なピツルカにしては大いに評価できる布陣。問題の守備的MFはキヴがいなくともラドイがいることで不安は減り、誰と組ませるかが話題となっていた。順当であればコドレア、永い予選のために層を厚くするのであれば国内屈指のラザールにチャンスをと弱小リトアニア相手のポジティブな悩みにしかず、実際攻撃的MFを4人置く布陣を取ったものの相手が相手だけにこの時点で懸念はあったもののありえない戦術でもなかったのは事実。ただニコリツァが負傷して右サイドに代わりに置いたコントラは多くの人が驚いた。右サイドで攻撃的というのは怪我する前のアラベス、ミラン時代の話であり、サプナルにスタメンを言い渡すもやはりコントラを切り離せないピツルカのロートル好みが先々の事も含めて懸念されていった。

 まず前半にはさすがに前線に人数を割いているため、また個々が攻撃の意識を持っていたために攻勢に出る。この日、ワントップとなったマリカが幅広く動くと右サイドをえぐりチャンスを演出すると、中央へグラウンダーのパスを送る。これは惜しくもディカに届く前にDFにカットされるが、12分にはコチシュがカウンターから一気にドリブルで進んでいくとGKと一対一の場面を作る。4人の飛び出しでこの日のスタイルが鮮明に感じられた時間帯であった。

 しかし序盤ではあるが、どうもディフェンスが安定しない。左サイドのラドゥが積極的に責めあがる場面が多く見られたが、その裏のサポートのゴイアンとの意志の疎通が不十分で何度もリトアニアに空いたエリアを自由にさせてしまう。その懸念が実際に23分、ラドゥの裏から中に折り返されるとタマシュがマークに付ききれず、ファーサイトでフリーで決定的なシュートを打たれてしまう。これはロボンツの必死のセーブで助かった。

 そして迎えた31分、またしてもラドゥが軽くかわされると放り込まれたボールは混戦の中に。そこからリトアニアにキープされると混戦を避けてゴールエリア外に待っていたフリーのスタンケヴィチウスに渡ると、放ったミドルシュートはロボンツの手を伸ばしても届かない見事と言うしかない左スミに吸い込まれて失意の失点。

 ホームで負けることは許されないルーマニアはこの失点で集中しようとするも、クリアボールを奪われたり、フリーで打たれるなど、もはやDF陣のちぐはぐさと明らかで、たまらずロボンツがDF陣を激こうして吠える場面が恥ずかしくもクローズアップされる。なんとかしのぐといった感じで前半は終了した。

 後半からは明らかな戦犯として挙げられるラドゥを交代。サプナルを左に、コントラを下に下げてとりあえず形としてのポジションは作るが、この日、試合巧者として理想的な攻撃を繰り出すリトアニアは次にコントラをターゲットとして集中的に襲い掛かる。コントラに防ぎきれる力はもはやなく、同点どころか何度もピンチを迎える恐怖の後半戦と化した。

 そして75分が過ぎると、ついにコントラが耐え切れずにあっさり抜かれると中央のミコリウナスに渡るやいなや振り切ったシュートはロボンツでさえもう見送るしかなかった。弱者であったはずのリトアニアにお株を奪われる2点目が献上されると、W杯予選であるにもかかわらず目に見て明らかな集中力の皆無。そしてあいかわらず前がかりでバランスの悪い中盤はフィニッシュまでにはクリエイトできない。この時点ですでに勝負は決まった。その後にようやくラドイ一人では攻守のつなぎに難ありと判断したピツルカによってラザールが投入されるも、何を思ったか一人の守備的にしてはよくやっていたラドイを交代して、またしても一人の守備的MFで何も変わらず。あまりの頑固でボーンヘッドな指揮官には日本でのルーマニアファンチャットでは怒号の嵐が巻き起こる。

 もう限界が見えたルーマニアは85分に乗りに乗ったリトアニアの攻撃に為すすべなく、というか棒立ち状態で右サイドをえぐられて、タマシュもかわされ、突進したカロナスにロボンツも諦めたプレーで3点目が献上された。というかあのプレーで3点で終わったのが不思議なくらいルーマニアのディフェンスはザルで、リトアニアの攻撃は効率よく素晴らしかった。この試合だけで判断するなら予選突破する価値があるのはルーマニアではなくリトアニアというのは誰が見ても明らかだったろう。

内容、結果共に勢力図が逆転した夜

その他の結果
 セルビア 2−0  フェロー諸島
 オーストリア 3−1  フランス


現在のグループ7の戦績
TEAM 得失 勝点
リトアニア 1 1 0 0 3:0 3
オーストリア 1 1 0 0 3:1 3
セルビア 1 1 0 0 2:0 3
フランス 1 0 0 1 1:3 0
フェロー諸島 1 0 0 1 0:2 0
ルーマニア 1 0 0 1 0:3 0

 なにがなんだかわからない。一時の事故と思いたい。あの欧州選手権でも評価されていたディフェンスがあんなに変わってしまうのか。全員食中毒にでもあったと思いたいのは私だけではないはず。攻撃のチグハグはまだかかるだろう。このムトゥ頼みは知っている。しかしディフェンスラインはキヴのフィルターなしでは機能しないのか。それよりもコドレアを使わず、ラザールの投入遅れは言い訳できない。得点をとるためにバランスを無視してただやみくもに攻撃のコマを増やすだけの小学生サッカーみたいな策は今後止めて欲しい。ただフランスも敗れていることだけが救いであると共に、グループの混線化がどう影響するのか。

9月2日 イタリア

  急転直下!モツィはシエナに入団

 ディナモ・ブカレスト所属のルーマニア代表コスミン・モツィは移籍マーケット最終日にセリエAへの挑戦が決まりました。しかし噂されたラツィオではなく同じく代表のパウル・コドレアが所属するシエナです。

 元々、モツィの入団の噂はずっとラツィオとの交渉下で行われていました。ラツィオはCBに不安を抱えていて、昨シーズンに西欧レベルでは知名度はさほど高くなかったルーマニア代表のシュテファン・ラドゥの獲得が大きな成果としてあったため、ディナモでコンビを組み、鉄壁コンビと知られたモツィに白羽の矢が立っていました。しかし順調に思われた交渉も、ラツィオの放出予定の選手の移籍先が決まらず、ディナモもモツィの後釜選手の獲得に双方が奔走しているうちにいたずらに時間だけが過ぎていくという流れに。

 最終日になってもラツィオの返事は出ず、焦りを越えてディナモ残留が見えたその時に中堅クラブであるシエナが戦力に計算できると水面下で評価していたモツィに対してオファーを出したことにより、ディナモ側も即決で交渉をまとめたようです。
9月1日 ブカレスト

  ミテアもディナモ復帰の流れに

 これまで所属のアヤックスで飼い殺し状態の続いていた元ルーマニア代表ニコラエ・ミテアはついに古巣のディナモ・ブカレストに加入して、国内で一からやり直す覚悟を決めた模様。

 移籍期限ギリギリとなる先月31日にディナモ・ブカレストは現役代表のM・ニクラエとタマシュを獲得した勢いで、アヤックスから構想外となっていたミテアにオファー。アヤックスは2年前から1軍での居場所が無いことから即決で放出。一番の問題とされていたミテア本人のプライドも、ここ最近の若手の台頭の焦り、国内復帰から代表へというケースの増加、リーグ自体の世界的競争力向上で説得することに成功したようです。

 ミテアに対してはアヤックス1年目での列強のDFをきりきり舞いさせた突破力をいまだに忘れられないファンが多く、出場機会の与えられるクラブにさえ移籍すれば復活するというのが定説となっています。ただしストイカ、チェルナトのケースもあるため予断は許さないかもしれません。
9月1日 ブカレスト

  2010年W杯欧州予選 第1試合リトアニア戦
  2010年W杯欧州予選 第2試合フェロー諸島戦

海外・国内メンバー発表

  
ルーマニア代表のヴィクトル・ピツルカ監督は今月6日のリトアニア戦と10日のフェロー諸島戦のメンバーを発表しました。キヴとムトゥの飛車角落ちは前回と変わらずで不安が残るも、ラドゥがA代表に復帰して海外DFがそれぞれ右と左のサイドバックとバランスは良くなっています。てか海外センターバックは?まぁラドゥ、ゴイアン、コドレアが復帰しているのでリトアニアには負けないでしょう。リトアニア相手にはこのメンツで2-0で勝たないといけないでしょう。別の不安要素はステアウアの4選手がリーグ戦で合流が遅れることとマリカが週末のリーグ戦で負傷したことでしょうか。

 『フランスとセルビアは強敵になるだろう。現状ではこの2チームが予選突破する2強の可能性が高い。我がルーマニアは3番手と見ていい。ただしこの2戦で6ポイント、または3戦で7ポイントを取れればチャンスは広がるだろう。』−ピツルカ監督


 GK  所属 生年月日 CAP
 ボグダン・ロボンツ  ディナモ・ブカレスト 1978.01.18 (30歳) 67/0
 エドゥアルド・スタンチョウ  CFRクルージュ 1981.03.03 (27歳) 1/0
 DF
 コスミン・コントラ  ヘタフェ(SPA) 1975.12.15 (32歳) 67/7
 シュテファン・ラドゥ  ラツィオ(ITA) 1986.10.22 (21歳) 8/0
 ミハイツァ・ネシュ  ユトレヒト(NED) 1983.02.19 (25歳) 4/0
 クリスティアン・サプナル  FCポルト(POR) 1984.04.05 (24歳) 2/0
 ガブリエル・タマシュ  ディナモ・ブカレスト 1983.11.09 (24歳) 36/2
 ドリン・ゴイアン  ステアウア・ブカレスト 1980.12.12 (27歳) 21/0
 ソリン・ギオネア  ステアウア・ブカレスト 1979.05.11 (29歳) 12/0
 コスミン・モツィ  ディナモ・ブカレスト 1984.12.03 (23歳) 3/0
 MF
 パウル・コドレア  シエナ(ITA) 1981.04.04 (27歳) 36/1
 ニコラエ・ディカ  カターニア(ITA) 1980.05.09 (28歳) 29/9
 ラズヴァン・コチシュ  ロコモティヴ・モスクワ(RUS) 1983.02.19 (24歳) 25/1
 ミレル・ラドイ  ステアウア・ブカレスト 1981.03.22 (27歳) 46/1
 バネル・ニコリツァ  ステアウア・ブカレスト 1985.01.07 (23歳) 24/1
 マリアン・アリウツァ  ヴァスルイ 1978.02.04 (30歳) 4/0
 コスティン・ラザール  ラピド・ブカレスト 1981.04.24 (27歳) 4/0
 FW
 チプリアン・マリカ  シュツットガルト(GER) 1985.10.02 (22歳) 25/8
 ダニエル・ニクラエ  オセール(FRA) 1982.10.06 (25歳) 25/5
 マリウス・ニクラエ  ディナモ・ブカレスト 1981.05.16 (27歳) 32/13
 フローリン・ブラトゥ  ディナモ・ブカレスト 1980.01.02 (28歳) 12/0
 フローリン・コステア  ウニベルシタテア・クライオバ 1985.05.16 (23歳) 1/0

9月1日 オランダ

  スンマルテアン解雇される

 8月30日に行われたユトレヒト対PSV。ユトレヒトは守備的な戦術を採用し、PSVの攻撃に耐えていた。24分、PSVのコーナーキックの攻撃をしのいだユトレヒトは、カウンターを仕掛けるチャンスを得た。フリーでボールを受けたのはMFスンマルテアン。ゆっくりとした独特の間合いでボールをさばくと、縦パスで俊足FWジョージを走らせた。
 ここは一気にスンマルテアンもサポートに加わるべきところ。しかし、スンマルテアンは悲しげな顔をベンチへ向けて歩いている。スンマルテアンの足にアクシデントが起こったのは間違いなかった。27分、スンマルテアンはカルウェと交代した。開幕戦にして、これが今季最後のスンマルテアンのユトレヒトでのプレーだった。翌日、ユトレヒトは公式ウェブサイトでスンマルテアンとの契約解除を発表した。
 
 2005年11月に急逝したDFディ・トマソのお別れ試合が2007年3月に行われたが、この試合でスンマルテアンはユトレヒトデビューを果たした。近代フットボールとは逆行したゆっくりとしたプレースタイルだったが、鮮やかなテクニックでモナコのDFを翻弄し、新たなスター誕生を予感させた。しかし、スンマルテアンはけがに泣き続けた。主力選手としての期待がかけられた2007-08シーズン、スンマルテアンは試合に出てはけがを繰り返し、わずか15試合の出場にとどまった。1月のアヤックス戦を最後にリハビリに専念していたスンマルテアンだったが、このPSV戦のけがでユトレヒトも見切りをつけざるを得なくなった。

 28歳のサンマルティアンはこれまで、ルーマニア代表に3回招集されている。地元のビストリツァでプロデビューし、5シーズン過ごした後、ギリシアの名門・パナシナイコスへステップを果たした。最初の年は18試合に出場したものの、その後2年半は飼い殺し状態が続いたため、オランダを新天地に選んだ。
 
 試合に出ればユトレヒトのサポーターのみならず、専門家からも絶賛を浴びたスンマルテアン。数字は残せなかったが、ファンの記憶に残るプレーヤーだった。ファン・ハネヘム監督も『オランダリーグのベストプレーヤーの1人。万全ならチームの力になる。しかしけがが絶えない以上、チームのことを優先させて決断を下さなければならなかった。』と残念がった。


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