Romanian Soccer Today 2009.10
10月17日 ヨーロッパ

  ワールドカップTV観戦組ベストイレブン

 ルーマニア代表においては歴史上最悪の結果となった今回の2010年ワールドカップ欧州予選が終わり、明らかな大陸間予選の格差によってホンジュラスや北朝鮮が恩恵を受ける中で、欧州ではルーマニア代表(今回はあまりの体たらくぶりで同じカテゴリーに入れてはいけないと思うが)同様にチェコ、クロアチア、スウェーデン、トルコなどの強豪が予選敗退の憂き目にあっています。

 そんな中にあっていわゆる本戦で見たかった選手(予選敗退してしまった)のベストイレブンが選出されたようです。ギリギリ敗退したクロアチアから3名、ルーマニア同様に成績は振るわなかったがチェコ、ベルギーからも2名ずつ選ばれています。スウェーデンとイスラエルからは1人ずつでワンマンチーム化しつつあるイメージからでしょうか。

 この中においてルーマニアからも2選手が選ばれています。いつものように例の2人です。本当の強豪チームを除いた選考のベストイレブンではありますが、ある程度は認められている範疇ですので、喜ぶべきことなのですかね。システムは3-4-3の3トップで、ムトゥに関してはFWの3枠とMFの4枠が適正として余裕がありましたが、キヴはたった3枠のDF枠に選ばれているのはさすがといったところです。

 GK:チェフ(チェコ)
 DF:スルナ(クロアチア)、ヴァン・ブイデン(ベルギー)、キヴ(ルーマニア)
 MF:ロシツキ(チェコ)、フェライニ(ベルギー)、ベナユン(イスラエル)、モドリッチ(クロアチア)
 FW:エドゥアルド(クロアチア)、イブラヒモビッチ(スウェーデン)、ムトゥ(ルーマニア)

10月15日 ピアトラ−ネアムツ

  2010年W杯 欧州予選グループ7 第10戦(最終戦)

フェロー諸島戦

なんの希望もない下位ダービーは結局試合以外での順位でも光は見えず

チェアラウル・シュタディオン

ルーマニア 3 10 1 フェロー諸島
21
ユリアン・アポストル
ゲオルゲ・ブクル

ヨヌーツ・マズィル
16
65
83
88


エジル・アー・ボー
コステル・パンティリモン
クリスティアン・パニン
ミレル・ラドイ
ドリン・ゴイアン
(26分 ジョルジェ・ガラマズ)
ラズヴァン・ラツ
ユリアン・アポストル
ニコラエ・グリゴーレ
ボグダン・マーラ
ダチアン・ヴァルガ
チプリアン・マリカ
(82分 ヨヌーツ・マズィル)
ゲオルゲ・ブクル
(76分 アンドレイ・クリステア)
GKGK
DF
DF
DFDF
DFDF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
ヤクプ・ミッケルセン
ヨナス・ナス
アトリ・ダニエルセン
アトリ・グレゲルセン
エジル・アー・ボー
フロズィ・ベンヤミンセン
(82分 クリスティアン・ヤコブセン)
シムン・サムエルセン
クリスティアン・ホルスト
(69分 ボギ・レーキン)
ログヴィ・ヤコブセン
(76分 アンビェルン・ハンセン)
アンディ・オルセン
ヤクプ・アー・ボア
ラズヴァン・ルチェスク 監督 ブライアン・カー
4-2-2フォーメーション 4-4-2フォーメーション
警告


クリスティアン・パニン(1枚目)

ニコラエ・グリゴーレ(1枚目)
30
43

45
50
53
エジル・アー・ボー
ヤコプ・アー・ボア

シムン・サムエルセン
ベンチ
チプリアン・タタルシャヌ
ミハイツァ・ネシュ
ティベリウ・バラン
アドリアン・クリステア
/・ バルタル・エリアセン
ヤン・ペテルセン
メインハルト・ジョエンセン
ヨハン・ダヴィドセン

プレイバック・オブ・ザ・ゲーム

 すっかり忘れていてもう10日経っているので忘れてはいますが、簡単に試合を振り返ってみましょうかのう。さすがにここまでモチベーションがない試合だとこう更新も忘れるってもんですね。

 前回はピツルカ政権時でしかもメンバーはムトゥ、キヴなどの主力がまたしても欠場の中でコチシュの一点でなんとか勝利をもぎ取るという惨めな内容にプラスしてギオネアが報復の1発レッドという最高潮。2008年本戦後の緊張のほつれはこの時点で明らかであって、この試合ももはやリベンジという言葉すら浮かばない中で、序盤はたとえフェロー相手でも変わらないレベルの低下が見られた。

 ましてやマーラ、ヴァルガ、ゴリゴーレのスタメンには得点の匂いは感じられず、16分の先制点はエリア内に突っ込むアポストルがパスを受けてそのままシュートを振りかざしたものに甘えざるを得なかった。この先制弾でルーマニア代表も攻撃に勢いを見せ始めるが、結局ちぐはぐさは想像通りの様相でいくらサイドから崩しをかけてもクロスが雑だとかグラウンダーのパスが弱すぎるとかで決定機は生まれない。クロスの量産のわりにほとんどが誰もいないファーサイドにボールはむなしく飛んでいった。前半終了。

 後半は中盤からもグラウンダーのパスはほぼ使わず、古き良きイングランドのキック・アンド・ラッシュという小学生のようなとりあえず大きく蹴っておけ的フィードばかりでフェロー諸島のDFに簡単に弾かれまくる。ようやくきれいな形としてははるか遠く右サイド前線に蹴りだされたボールにマリカが全速力で追いつくと、1度は中央に送ったパスが弾かれると、巧みな切り返しでコンパクトなコントロールのもとに上げられたクロスにブクルがヘッドで鋭くネットに突き刺してこれが追加点。

 ここで私的におしまい。残り10分の時点で寝ましたので、あとの失点と追加点は見てません。

2008年大会でまた知られるようになった代表が、アレっ?

その他の結果
リトアニア 2-1  セルビア
フランス 3-1  オーストリア


現在のグループ7の戦績
TEAM 得失 勝点 昇降
セルビア 10 7 1 2 22:8 22
フランス 10 6 3 1 18:9 21
オーストリア 10 4 2 4 14:15 14
リトアニア 10 4 0 6 10:11 12
ルーマニア 10 3 3 4 12:18 12
フェロー諸島 10 1 1 8 5:20 4

 若手の機会を奪ってまで途中からシフトしたラズヴァン新監督のポッド上位のための3位奪取作戦ですが、なんと他のチームの成績によって不思議と第2ポッドをキープした模様。次の予選で第2ポッドで組み合わせでやや有利+ラズヴァン体制、やや強豪と当たる第3ポッド+ラズヴァン解任、やはりラズヴァン解任の方が良かったようにも思います。結局ラズヴァンで28歳以上の代表軍団でいけば今回のような苦戦は想像できるし、予選を通じての若手の起用と伸びは無視ということになり、必然として2014年ワールドカップ予選は苦しむという自転車操業でしかないのですから。つねにアップアップ状態です。とりあえずはルーマニアの未曾有の恥辱に包まれた今予選は終了しました。

10月14日 ブカレスト

  UEFAによる現在のポッド状況とフェロー戦スタメン予想

 すでに予選を通して毎節やっちまった感の連続であった中の前節セルビア戦の歴史的恥辱で、予選突破が望み薄になって以降のポッド狙いすら記憶から吹っ飛んだわけですが、UEFAの次期2012年欧州選手権予選組み合わせ予定によると意外にもまだ第2ポッドから第3ポッドに落ちただけのようです。



 個人的には第4ポッドぐらいの覚悟がありましたし、そのぐらいの体たらくだったわけでして、まぁなんというか嬉しい想いがありつつも、ラズヴァンは当初から即戦力という妄想ではなくて若手で1勝3敗(実際は1勝2分1敗)でも行けたんでは?と何かしっくりこないのもあります。最終戦を前にしてもはやラズヴァンの去就ぐらいしか見るべきものがなかったのですが、発表されたこの表を見るとまだまだ最後のミッションが残っているようです。現在のランクは19位なのですが、結局は27位まで落ちても同じポッド3であり、第2ポッドの入れ替えまで欲が出てしまう僅差のポイント差になっています。

 こうなると最終戦がフェロー諸島で良かったと思うのです。一方、入れ替えの当面の対象となる敵はまだ壮絶な予選の最中のようです。イスラエルは現在グループ3位で2位のギリシャとは2ポイント差でプレーオフ狙い、スロバキアは現在グループ首位ですが2位のスロヴェニアが2ポイント差で迫っており、プレーオフに降格の恐れもあります。イスラエルはグループ首位のスイスとの対戦ですがこちらも2位のギリシャとは3ポイント差で得失点次第ではプレーオフ降格なので本気モード。スロバキアはすでに予選敗退こそ決定しているもののそれなりに11ポイントを稼いでいるポーランドとの対戦が待っています。ちなみにどちらもアウェーというのが一つの希望でしょうか。

 ただし一つだけ引っかかるのが、これで第2ポッドに返り咲く事があれば、成績こそ1勝2分1敗と掲げていた目標からはほど遠い結果でしたが、最終的にはミッションクリアということになってしまうんでしょうか。まぁ、今回はさすがにミッションクリアとなったとしても召集、内容ともにラズヴァンの経験の無さと当初の期待とビジョンを裏切るような行動で問題はうやむやにはならないことを強く望みますが。そして最悪辞めなかったとしたならばしょうがないので、そもそもミッションのためのロートル起用だったということをギリギリ信じてみようと思います。ロートル過ぎましたが。遅すぎるけどしょうがない中で、次の親善試合、予選から今まで口をすっぱく言っている若手起用だけが希望でしょうか。トルジェとラドゥの起用に始まり、サブにも将来の経験値のための召集。あとはロマン、タナーセ、サプナルの復帰でそれなりに代表も復活するような気もしないでもないです。
 
フェロー諸島戦スタメン予想
ネシュ バラン
ゴイアン ブクル
アポストル
パンティリモン
ラドイ ラザール
マリカ
パニン マーラ

 キヴとムトゥがサスペンションにより出場停止、ギオアネが前節で足を痛めて欠場。前節のスタメンからは8人が入れ替わる事になりそうです。ゴイアンとブクルが途中出場だったことを除けば6人が前節には出場していません。地力で大丈夫とは思いますが、コンビネーション的なものは期待できないでしょう。
10月12日 ブカレスト

  ムトゥに代表引退勧告

 その自身の去就さえ風前のともし火の代表監督ラズヴァン・ルチェスクは、代表という集団に対してリスペクトを示さずに、評判どおりのわがままな行動に終始するアドリアン・ムトゥを今後のいかなる代表戦にも呼ばない意向であることを明らかにしました。

 ルーマニアの新聞「リベルタテア」によると、ルーマニア代表FWアドリアン・ムトゥはセルビアに大敗した試合の前に代表合流という名の下においてまたもや深夜までクラブで豪遊していたことが発覚。予選敗退していたため重要度こそ低いと言わざるを得なかったとしても、その置かれている状況が危機的なルーマニア代表にもかかわらず、規律面でも引っ張っていくどころかチームの士気に悪影響を与え続けるエースをついに見限った模様。

 『私が監督でいる限り、ムトゥは代表レベルで召集されることはないだろう。』−ラズヴァン監督

 一方、代表ゼネラルマネージャーのヨヌーツ・ルペスクもこの決断には同意の姿勢を見せています。

 『ムトゥは自身で代表への敬意がないことを十分に証明した。セルビア戦の後に彼は次のフェロー戦に向けてブカレストへ行く同僚や監督を含む代表関係者たちには何も告げずにイタリアへと去った。もはや代表としてはこれ以上彼に対して優遇措置はないだろう。』

 まず試合だけで言っても確かに2008年本大会後はケガでクラブでも出場していない時期があったとしても、13試合のうちたった3試合しか出場していません。しかもそれはフランス、セルビア、セルビアとなにか自身の評価になるだろう強豪との試合だけです。合間のラトビア、グルジア、ハンガリーなどの格下相手には簡単にケガで離脱となっていました。その合間のクラブの試合には出場してましたが。代表よりクラブ偏重である事は言い逃れできない事実であり、金にならないことはしないという態度の表れでしょう。

 もう一つでは今まで言ってきたように、コカイン事件からすでに反省したと自分で言っていたとしても言葉だけの反省であり、周囲は十分すぎるほどに私生活や代表での行動でムトゥの人物像を知っており、この性格は変わらないだろうし、さらにひどい事件する起こす可能性があるともされてきました。少なくとも反省してまっとうな者に生まれ変わった人が、今回のようなことを起こすでしょうか?放漫、怠慢は変わらないのです。今回のムトゥ追放劇は代表生まれ変わりのためには良い出来事であると思っています。

 フィオレンティーナファンであり、ムトゥ信者の人はこれからも応援すればいいと思います。我々はあくまで代表を応援する者であるので、一線を隔しています。同じ土俵ではないのです。
10月10日 ベオグラード

  2010年W杯 欧州予選グループ7 第9戦

セルビア戦

最強の布陣として批判の中で送り込んだメンバーでこの大敗。フェローがライバルの最強軍団

レッドスター・スタジアム

セルビア 5 10 0 ルーマニア
40
ニコラ・ジギッチ
マルコ・パンテリッチ
ズドラフコ・クズマノヴィッチ
ミラン・ヤヴァノヴィッチ
ミラン・ヤバノヴィッチ
37
50
78
86
93
ヴラディミール・ストイコヴィッチ
ブラニスラフ・イヴァノヴィッチ
ネマニャ・ヴィディッチ
(72分 ネヴェン・スボティッチ)
アレクサンダル・ルコヴィッチ
(46分 イヴィツァ・ドラグティノヴィッチ)
アレクサンダル・コラロフ
デヤン・スタンコヴィッチ
ネナド・ミリヤシュ
(64分 ズドラフコ・クズマノヴィッチ)
ミロシュ・クラシッチ
ミラン・ヨヴァノヴィッチ
ニコラ・ジギッチ
マルコ・パンテリッチ
GKGK
DFDF
DFDF
DFDF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
MFMF
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
FWFW
ダヌーツ・コマン
ヴァシレ・マフテイ
ミレル・ラドイ
クリスティアン・キヴ
ラズヴァン・ラツ
ユリアン・アポストル
ティベリウ・ギオアネ
(59分 ゲオルゲ・ブクル)
ダチアン・ヴァルガ

アドリアン・クリステア
チプリアン・マリカ
(59分 ドリン・ゴイアン)
アドリアン・ムトゥ
(75分 アンドレイ・クリステア)
ラドミール・アンティッチ 監督 ラズヴァン・ルチェスク
4-3-3フォーメーション 4-4-2フォーメーション
警告




アレクサンダル・ルコヴィッチ

デヤン・スタンコヴィッチ
27
29
31
32
33
84
88
アドリアン・クリステア(1枚目)
ラズヴァン・ラツ(1枚目)
ダチアン・ヴァルガ(1枚目)
アドリアン・ムトゥ(2枚目・次節出場停止)

クリスティアン・キヴ(1発退場・次節出場停止)
ベンチ
ゴイコ・カチャル
ゾラン・トシッチ
ミロシュ・ニンコヴィッチ
ヴラディミール・ディシュリェンコヴィッチ
/・ コステル・パンティリモン
ミルチェア・ネシュ
コスティン・ラザール
ボグダン・マーラ

プレイバック・オブ・ザ・ゲーム

 要するにここまであの2008年本大会をゴール地点としたピツルカの熟成路線に似て非なる、予選敗退後のポッド枠上位獲得だけのためのその場しのぎのラズヴァン新監督vsピツルカからを引き続き横行してきたベテラン起用の疲弊を解消するべく次の予選を見据えた若手の積極登用という図式の中で迎えた1戦。そしてラズヴァンの国内ベテラン実力者策が思いっきり裏目に終わり、ポッドすら断念すべき状況においてもっと大事なものを追おうとしないことの結果がマイナスになっていることに気付いている監督以外の関係者、メディア、ファンからの最後の我慢の砦となった試合にはグループ首位のセルビアを迎えることになった。

 実際、ケガ人が多数というここしか言い訳になりそうもない状況において、右DFサプナルの代役は前節までに十分にその低評価ぶりを発揮したマフテイが、202cmの長身FWジギッチを要するセルビアの攻撃に対しては巨漢ゴイアンではなく前節のプレーぶりが凡庸だった低身長のラドイが、右MFロマンの代役はトルジェではなく新戦力のヴァルガを、左MFタナーセの代役は運動量、ディフェンス、スタミナ等に乏しく、中盤から前線を間延びさせてしまうと評判のアドリアン・クリステアが、それぞれ起用されている。

 試合はやはり緩やかにセルビアのペースで進んでいき、出足の早いサイド攻撃に右のマフテイ、左のラツ共に不安が見える守備に翻弄される。一方攻撃においては代役である両サイドハーフからは試合を作り出すことはできない。守備のフィルターとしてラズヴァン体制でも一定の評価を得てきているギオアネ、アポストルもヴァルガとアドリアン・クリステアとのコンビネーションが望めない中で無駄なドリブルが多くなっていった。

 失点こそはコマンの安定によって防いでいたが、それも時間の問題と思えるようなイキイキとしたセルビアの攻撃陣にフィルターとセンンターバック共にバタバタ感は否めなかった。そして迎えた37分には左のコーナーキックから一つ頭が抜き出ているジギッチがヘッドで合わせて、コマンの手の届かない右隅にゴールが吸い込まれてセルビアの先制。1-0。ポジションもちょうどラドイのポジションであり、その身長差によるミスマッチがゴイアンをベンチに座らせた指揮官の無能ぶりを明らかにさせた。

 そうして前半は終了。1点の失点でとりあえずは良かったのか、または逆襲に向けての巻き返しを期待しても良いのだろうか、こんな気分になったのは久しぶりのことかもしれない。選手交代や起用においてはピツルカ政権同様に期待できなくなっているからだろう。

 案の定、状況を打開するべくの交代は無し。もちろんそのような状態では前半同様にセルビアに攻められっぱなし開始2分にはグラウンダーのクロスにゴール前でキヴが下がりながらのスライディングで足に当てるもあやうくオウンゴールになるギリギリでポスト横に逸れていった。そのまま1度もハーフラインを越えることなく後半5分にこの日は特にキレキレだったクラシッチがドリブルで中央を突き進むとルーマニアDF4人のラインをあざ笑うかのようなオフサイドラインギリギリのスルーパスで右から走りこんできたパンテリッチが鋭いシュートで左隅にゴールを決める。セルビアFW2人でルーマニアDF4人を崩して2-0

 まだまだ攻め手をやめないセルビアは美しい攻撃の連続で、たとえゴールを外してももうこれまでの戦況から笑顔で余裕の選手たち。特にサイドからの攻撃を強めるセルビアに対してルーマニアの両サイドはとにかくザルで簡単に絶好のスペースに進入、またはパスを許し続けた。後半14分についにマリカ→ブクル、ギオアネ→ゴイアンと動くがもしこのポジションで代えるならば不調だったラドイにゴイアンを、ギオアネを代えるならラザールが妥当にも思えた。

 後半19分になるとようやくルーマニアのポゼッションが保たれて、ムトゥがブクルへのクロスが決定機を迎えた。しかしフリーのボールにタイミングが合わずに外すと、その8分後にもムトゥの強引な突破からミドルを放つが、精度も威力も低い貧しい攻撃になった。そして早くも、そして今試合唯一となったこの攻撃時間帯は結果的に10分たらずで終了になった。

 後半33分にはルーマニア陣内ハーフからのフィードにゴール前左の長身ジギッチが逆サイドのスペースに落とし、そこに走りこんできたヨヴァノヴィッチがワンタッチで中央マイナスにスピードボールを折り返す。待っていたクズマノヴィッチがダイレクトで足を合わせて正面上部にゴール。中央にルーマニアDFが5人固まる中で広く3人のトライアングルで崩して3-0

 39分には信じられない光景が目に入った。今まで誰よりも落ち着き払って精神面でルーマニア代表をリードしてきた心技体でワールドクラスのキヴが競り合いで相手FWに悪質な蹴りを入れて一発退場。キャプテンとして、DFの軸としてのこの行為は何か不思議なものに映り、どこかこのようなチーム状況に、そしてインテルという確立されたチームを知りながら代表になるとプレーする環境がガラリと不便なものへと変わる状況の中で常に監督を擁護しながらメディアとの板ばさみになっていた鬱憤が現れたかのようだった。また公には批判できないまでも暗に監督への警鐘を鳴らしたようにも思える光景だった。

 もうサイドにおいて守備の意識は面白いように欠如しており、そもそも個々のスキルで叶わないのは歴然であり、中盤やセンターが引き釣り出されるとエリア前のスペースは常にがら空きであった。後半41分にはゴールエリア外でボールを受けたエヴァノヴィッチがトラップから反転してルーマニアDF5人を前にして思い切りの良いミドルを放つと右ポストギリギリに低い弾道でゴール。シュートを決めたヨヴァノヴィッチとおとりとして他の1人を見積もってもルーマニアDF5人にたった2人で崩して4-0

 ロスタイムにはハーフラインから一気に前線へとボールを流すと左で受けたクラシッチがマフテイを引き付けて、後ろにポジションを取っていたヨヴァノヴィッチにパス。ゴイアンをドリブルフェイントでかわすとラドイがフォローに動く前にシュート。こちらもたった2人でルーマニアDF3人を手玉に取って5-0

 セルビアのホームでワールドカップ初出場を決めて打ち上げられる花火。スタジアムいっぱいに沸く観衆。喜びを全身で表現する選手たち。世代交代をうまく推し進めて将来への明るい道筋を作り出したセルビアよ、おめでとう。かつてのルーマニア代表を見ているような感じだった。時を経て努力を惜しまなかったチームが栄光をつかみ、栄光にただあぐらをかいて変革に対する勇気を拒みながら回顧主義に踊るチームが衰退していく。それがサッカーというスポーツなのだろう。

ワールドカップに出れなかった世代。ただ運がなかっただけとは判断してほしくはない。

その他の結果
オーストリア  2-1  リトアニア
フランス  5-0  フェロー諸島


現在のグループ7の戦績
TEAM 得失 勝点 昇降
セルビア 9 7 1 1 21:6 22
フランス 9 5 3 1 15:8 18
オーストリア 9 4 2 3 13:12 14
リトアニア 9 3 0 6 8:10 9
ルーマニア 9 2 3 4 9:17 9
フェロー諸島 9 1 1 7 4:17 4

 監督に対する想いはすでに試合前から述べていたとおり。なるべくしてなった結果であろう。子供ですらわかる。ただわかろうとしなかった2人の監督のせいで5位というルーマニア代表最大の屈辱が訪れました。次回の最終戦に望むことは試合うんぬんではない。良い引き際ということとすべてをゼロに戻す行動のみである。単純に言って今回の予選ではセルビアは強かったし、今回のゲームでもとにかく際立っていたのがシュートの精度と数的不利でも仕掛けのうまさだった。ルーマニアが2008年予選のような強さを持っていたとしても突破の可能性は薄かったかもしれない。ただルーマニアの今予選は試合開始前にすでに問題山積みでそもそもピッチに立つ状況ではなかったと思う。私のやっているEarly☆Crossというサッカーの株シミュレーションサイトで常にルーマニア代表の2点差以上の勝利に賭けてきたのですが、今回は初めて敵チームの2点差以上の勝利に賭けました。そして当たりました。簡単な予想でした。

10月7日 サイタマ

  恒例のヨンクマ的ポジション及び監督考察


 新しくルーマニア代表に就任したラズヴァン・ルチェスク。それまでにピツルカのあまりの頑固な手法が多くの人々の疑問を生み、2008年予選こそ熟成という次の時代へ繋ぐ世代交代を犠牲にした路線が結果がついて来たことで周囲に多くを語らせなかったが、本戦終了後も予選限定だった路線を裏切りのように切り替えず、当然のごとく本戦終了と共に味を出し切った抜け殻でまさかすぎるホームでリトアニアで大敗。間違いを認めないのか、気付いてないのかのような未曾有の崩壊の後としてラズヴァンは大きな期待を背負ってきました。

 大きな期待と言うよりはたった二つの簡単なこと、それさえやってくれればいいという唯一無二の願いは「ギオアネ召集を始めとした当たり前の実力者を当たり前のように召集すること」、もう一つは「これからも続かねばならないルーマニアの栄光のため若い選手を登用して世代交代も推し進めること」。今回のラズヴァン就任で私もそうですがまずギオアネ召集問題を始めとした選考の偏りと新世代の抜擢がようやく開かれると思った人も多いでしょう。そして就任前の評判でもそのリサーチ能力などからこの当たり前のことは当然のように履行されると。そしてピツルカ時代にはまずその前の召集面で問題が多すぎて話のネタにはならなかった戦術面においても語られるといった進化を想像したでしょう。

 しかしラズヴァンが引き継いできたここ数試合を経て現在の代表において問題視されている点はまさに変わらずのこの2点です。当然のごとく、またあまりの当然のことなので忘れ去られるぐらいに今までの問題は風化して、ついにメディアでも戦術面でうんぬんという議論のレベルにまで高められると想像していたはず。しかし平等という名と、即戦力といった言葉の下にマーラを筆頭としたロートル起用がなされて、しかもまったくの当て外れで、単に選手を見る目では前任にすら劣るのではともっぱらの評価です。期待していた分、どうもメッキが剥がれたという感想しか思えない現状が続いています。そもそも代表監督の器ではなかったのだと。

 ピツルカ政権への移行時点では前任の解任でもちろんのようにその前任で問題視されていたことの解決には力を発揮していました。「代表に蔓延するぬるま湯の撤廃」「確固とした理念の下に全ての選手(ユース世代も含めて)に意思統一させる」という点ではその威厳を持ったパーソナリティは大いに受け入れられ、結果も出していたことからたとえギオアネを召集しないとしてもそれはなにか理由があるものとして受け止められました。またオガラル問題も含めてやはり最初に掲げた熟成よって2008年欧州選手権予選突破を図るという目標と己の考えのシステムにはベストではないという答えは最終的に合っていたものです。

 ただ残念だったのは本戦後に目標の2008年まで突き進んできた一連のメンバー及びシステムが終わったものということを認識できなかった点ですね。2008年のために時間をかけて作り上げてきたものの終焉はあくまで2008年本大会であるのに、特に若手との融合ではなく特殊な熟成プランで進んできたため、能力的なものも含めて限界は知りようがあったものを。2010年は超熟成でとしか掲げられなかった目論見は常に破綻との背中合わせでしかない。そのままいったならいつか中堅の橋渡しのいない強引な世代交代が必要になってくるだろうし。それは誰が見ても明らかであり、序盤の悲惨な内容が物語っていただけにどこを直すべきかを新監督に言わずともわかっていたのではないでしょうか。何かを変えるための監督交代にもかかわらず、新監督だけがわかっていなかったようです。

 唯一ポジションごとの選考でまともなGKを除いて、まずはDFの年齢をみてもわかるように異常なほどの28歳軍団。そして新たに召集したのが31歳のパニンという将来の息吹が感じられないメンツであります。キヴ、ラドイ、ゴイアン、ラツがその年齢なのは実力が十分なだけにしょうがないという部分ではありますが、他のメンツで理想なのは若手のバックアップでしょう。ましてやすでに本戦を失っているだけに正当性のある言い分だとも思っています。しかしバックアップ陣は納得いかないロートルであり、どうもベテラン=即戦力という監督の偏った図式にはもうあきれてしまう時期になっています。サプナル、ダナナエの離脱でマフテイの起用はしょうがないんでしょうか?そうは思いません。ましてや前試合でその能力に限界が見れて取れたにもかかわらずです。ガラマズも4番手センターバックとして出場は疑問なだけに無駄な召集枠でしょう。そしてパニンは両サイド使えるとしても31歳にはあまりに伸びがなさ過ぎます。マフテイがスタメンで控えがパニンという右サイド、代表ってこんな慰めなところまで落ちてしまったのでしょうか。右がいないならもうその段階なのだと腹をくくってユースのスタメンを繰り上げるべきである。どこまで腹をくくらないでだましだましいくのであろうか。この散々だった予選から何を学ぼうとしているのか理解できない。ケガ人続出だからしょうがないだろうとでも主張するのだろうか。しょうがないならしょうがないなりに大抜擢する覚悟はないのだろうか。

 あの実力不十分と露呈されたマフテイになにを思うのか代表監督よ。まだロシアで新境地を開拓したコチシュの抜擢の方が新鮮であり、将来がある。ギャンブルの範疇ではあるがスピード、視野共にマフテイよりは少なくとも秀でているコチシュに賭ける気持ちがあればそれは新しい船出として意気込みは評価したかったが。とにかくマフテイ、ガラマズ、パニンの召集はありえない。私だったら右にユースかコチシュ、センターバックはガラマズどころかセリエで苦しんでいるゴイアンですらカットしてでも、ラツィオで安定して起用されているシュテファン・ラドゥを選ぶ。代表での経験も踏んであるし将来への経験値としても申し分ない。左はラツがまだスタメンであるだろうから、サブとしてラドゥのコンバートでもいいし、スペインでプレーしているセプシの登場だろう。左は人材が多く嬉しい悲鳴だとされていても起用する監督にその目がなければすべては無駄になってしまう。かつて稀代の人材であるギオアネを呼ばないで、守備的MFが人材不足だと吼えていたピツルカを見ているみたいだ。予選が終わってからの新戦力投入はもはや遅すぎであると危機感がないのはなぜなのだろう。

 MFにおいては守備的こそコドレアが抜けてもギオアネ、ラザール、アポストルで戦力ダウンは無いから文句はない。まぁ全員がDFのところで述べたように28歳並びは問題ではあるので、ラザールをカットしてユース人材を1人入れるべきだとも思う。なぜかこの部門では私も危機感はない。予選終了後からコドレアをカットしてユース世代でもいい。ただし攻撃的MFにおいてはラズヴァン就任からここまで納得いく布陣ではないですね。まだマーラの実力を知らなかった時点での復活起用は新監督を信じての様子見でありましたが、試合を経てやはり多くの人が思うようにこのベテラン起用で3位に食い込むという奇策はそもそもその実力を新監督が見誤ったとしか言いようがない。即戦力という言葉が実はメンバーの中で最も戦犯になる体たらくなレベルであったことが白日の下に晒されても頑固に代表のレベルを下げ続けている愚行でしょう。前回でさすがにその愚行もお終いと思いましたが、まだ名前がありますね。このことについてミルチェアにも意見を聞きたいです。バランとヴァルガは試しで見てはみたいので様子見で。ただし何度も言うように使ってみて代表レベルでなかったら他の選択肢を即座に選ばなくてはいけない。マーラをここまで起用し続ける人には無駄な期待でしょうか。

 左は顕在ならムトゥで決まりですが、タナーセ離脱の現在でのバックアップは誰になるのでしょうか。そしてここまで無駄にマーラを起用してしまったために試合の経験値を積めなかった右サイドは誰でしょうか。ニクは今回ケガで離脱ですがここまでで代表レベルには疑問な感じになってしまっているので、ニコリツァの離脱は痛いです。悲鳴を上げているポジションですが、他のポジション同様にうってつけの人材がいることを忘れています。全盛期のニコリツァを押しのけてでも見てみたい、そして将来に向けて今から使うべきとも思えるトルジェを温存しすぎ。いつの時代も他国では新星と呼ばれる若手ではもう十分な年齢であります。早すぎるという判断は単に監督が能力を見る判断がないのと、その度胸がないだけです。このままでは世界的にはルーマニア代表=ベテラン軍団という印象になるでしょうね。そのメンツで成績を残している強豪なら許せます。ピツルカですら熟成という公約を恥ずかしげもなく掲げて本戦出場という周囲を黙らせる成績を残しました。現在予選グループ5位で世代交代もしないベテラン集団というのはおおいに笑えます。

 FWは人材的には十分かもしれません。世代交代にはもっと革新は必要ですが、現在のレベルから言って納得できる人材がいないとなればしょうがないかもしれません。フィールドプレイヤーで最も若いマリカはまだ24歳なんですね。すでにベテランのような不可欠さを持っていることは一抹の安堵ではあります。ムトゥ、ブクル共に今がピークか代表スタメンレベルではあと2年がよいところでしょう。ただ他に良いメンツが挙げられません。そうなるとここまでブクルに十分なチャンスが与えなれなかったことが痛いです。

 最後に召集クラブ偏重についてはさすがに変に思われてしかるべき面々でしょう。特に今回も新たに選ばれているようにブラショフ派閥なりラピド経験者等の偏りは危ないです。ウニレアについては昨季のチャンピオンと今季も好調ということで納得の範囲かもしれませんが、個々のというよりはチーム全体の意思統一という名の快進撃の一部分である感は否めず、またある程度のレベルになってしまうと歯が立たないというのはチャンピオンズリーグでも証明済み。チーム一丸で強みを見せるメンツがポジションで摘み取られて新たな代表というレベルのシステムで個々のポジションにおいてその能力を発揮できるかと言えば難しいと言わざるを得ないですね。呼ぶべき選手を呼ばないでこういうことをするからいろいろ言われてしまうのは監督自身の責任であると思います。

 一つだけ代表監督に恩赦をかけるとすれば、かつてのような強さを持った選手がいないということについては私も同意します。現在のルーマニア代表が弱いチームであるのは疑いの無い事実なのです。それだったら次に向けて何をすべきかという判断はおいておきますが。

 追加で世代交代という問題においてデータが示している顕著でかつわかりやすいものがありました。今回の対戦相手であり、ユーゴスラビアという才能の宝庫の母体でありながら国の分裂によってしばらく表舞台にでなかったセルビア代表のメンバーです。このメンバーがいかに今回の予選での強さを表しているかがわかります。あくまで召集メンバーというものだけですが、この時点ですでにやるべきことをクリアしているのがわかります。これから持続して強くなっていくかはさておき、とにかく将来への引継ぎが見えるし、期待を持って見守ることができるでしょう。セルビアを応援している人達がうらやましいです。ぜひともルーマニア代表のそれと比べて見てください。

セルビア代表の召集メンバー
 GK  所属 年齢 CAP
 ヴラディミール・ストイコヴィッチ  スポルティング(POR) 26歳 27/0
 V・ディシュリェンコヴィッチ  メタルルフ・ドネツク(UKR) 28歳 6/0
 ボヤン・イサイロヴィッチ  チュカリチュキ 29歳 2/0
 DF
 アレクサンダル・コラロフ  ラツィオ(ITA) 24歳 6/0
 イヴァン・オブラドヴィッチ  サラゴサ(ESP) 21歳 9/1
 アレクサンダル・ルコヴィッチ  ウディネーゼ(ITA) 27歳 13/0
 アントニオ・ルカヴィナ  1860ミュンヘン(GER) 24歳 17/0
 ネヴェン・スボティッチ  ドルトムント(GER) 21歳 5/1
 イヴィツァ・ドラグティノヴィッチ  セビージャ(ESP) 34歳 46/0
 ネマニア・ヴィディッチ  マンチェスター・U(ENG) 28歳 41/2
 ブラニスラフ・イヴァノヴィッチ  チェルシー(ENG) 25歳 23/4
 MF
 ミロシュ・ニンコヴィッチ  ディナモ・キエフ(UKR) 25歳 2/0
 ラドスラフ・ペトロヴィッチ  パルチザン 20歳 1/0
 ミラン・ヨヴァノヴィッチ  スタンダール(BEL) 28歳 19/7
 ズラフコ・クズマノヴィッチ  シュトゥットガルト(GER) 22歳 21/2
 ゾラン・トシッチ  マンチェスター・U(ENG) 22歳 15/2
 ネナド・ミリヤシュ  ウルヴス(ENG) 26歳 11/3
 ゴイコ・カチャル  ヘルタ(GER) 22歳 11/0
 ミロシュ・クラシッチ  CSKAモスクワ(RUS) 25歳 24/2
 デヤン・スタンコヴィッチ  インテル(ITA) 31歳 84/13
 FW
 ニコラ・ジギッチ  バレンシア(ESP) 29歳 38/14
 マルコ・ミリンコヴィッチ  コシチェ(SVK) 21歳 1/0
 マルコ・パンテリッチ  アヤックス(NED) 31歳 26/3

 黄色がスタメン候補の選手です。まさに脂の乗り切った選手たちでしょう。この点においてはラズヴァンがいうように28歳前後がベストというのは異論はないです。この中に20前後の若手がいてもいいでしょう。まぁそれは選手の力量次第だからメッシとかの超逸材がいない限りはこんな感じが大部分だと思います。ただしルーマニア代表とあきらかに違うのは控え陣とされる面々の年齢です。即戦力でないにしても代表として合同練習でスタメンとの融合も図れるし、そのシステムへの理解も進むでしょう。またチャンスとあらば途中交代で出場も見込めます。ラズヴァンが言うような28歳前後だけが召集の価値ありという考えだと、すべての選手は代表デビュー28歳前後という世界的にありえない代表になります。そんなの見たことないです。経験、経験って言うがこのラズヴァンの理念のもと進んでいけば28歳になって代表デビューしてその時点からこの表のようなセルビアの若手がサブとしてすでに20歳前後から積んでいる経験のスタートです。セルビアの選手が28歳になっている頃の経験とルーマニア代表が28歳でデビューした頃の経験はすでにその時点で雲泥の差がついているのです。それでこれから先の予選でこのような将来を見据えてプランを組んでいるチームとライバルとか言って戦うのは至極恥ずかしいです。相手チームは思うでしょう。「何を過去の栄光に浸って、今まで己の置かれた状況を理解せずに努力すら怠ってきてライバルだと言えるんだ」と。すでにライバル視すらないかもしれません。このままいけば確実にルーマニア代表はポッド4の常連と化してしまうでしょう。

 まだ即戦力として起用している国内限定のマーラが少なくとも次第点だったら納得はいかないにしてもここまで吼えることはなかったかもしれません。「勝つための切り札がそこまで威力を発揮できてないじゃないか」とかはまだ範囲内でした。「勝つための切り札が戦犯なのに、何でわざわざ無理して呼んでいるんだ」と思うのは理屈に叶っていることです。その賛否両論だったマーラが案の定的な体たらくで起用し続ける愚行が許せないのです。外せばすむことなんです。なんで外さないのかはもはや私情とか、裏で金銭授受があるからとかすら想像しても当然のことと思います。その思わせてしまうことをしているという認識がないぐらいにバカなのでしょうか。ピツルカとは違う部分、ピツルカではできなかった部分が解決されると期待していたのに同じことの踏襲、いやそれ以下とすら思えてしまうのです。あえてグリゴーレとか派閥での新戦力召集とかはどうでもいいです。試すという部分については誰もが未知数であるので、それはある程度は評価します。だからマーラも最初はアリはアリという範囲でした。ただし試してダメだったら切り替えないと、そこが論点の中心になることは常に忘れることなかれ。
10月5日 ブカレスト

  2010年W杯欧州予選 第9試合セルビア戦
  2010年W杯欧州予選 第10試合フェロー諸島戦

代表メンバー発表

  
 ルーマニア代表のラズヴァン・ルチェスク監督は今月10日のW杯予選第9戦セルビア(アウェー)、14日の最終戦フェロー諸島(ホーム)の代表メンバーを発表しました。

 共に消化試合となってしまったこの2連戦の目標はなんでしょうか?と問いたいメンバーになっています。とりあえずは前回同様に召集においてツッコミどころがたくさんあるため別項で述べたいと思います。もうさすがに言ってもよい頃なのではないでしょうか。

 今回のケガ人は前回出場組からサプナル、コドレア、マズィル、ニク、ロマン。そしてスタメンで復帰濃厚とされていたニコリツァが直前のリーグ戦でケガしてます。また追加で書いてしまいますが後日にラツが合同練習でのオーバーヘッドで着地時についた手を負傷したらしいです。

 とりあえずここで1つだけ言っておきたいのは下記のメンバーでフィールドプレイヤーの年齢ということです。本戦を逃したチームがすべきことは当たり前のように次を見据えることです。しかしこの監督がやっていることは真逆の愚行ですね。


 GK  所属 生年月日 CAP
 ダヌーツ・コマン  FCブラショフ 1979.03.28 (30歳) 13/0
 コステル・パンティリモン  FCティミショアラ 1987.02.01 (22歳) 2/0
 チプリアン・タタルシャヌ  ステアウア・ブカレスト 1986.02.09 (23歳) 0/0
 DF
 クリスティアン・キヴ  インテル(ITA) 1980.10.26 (28歳) 67/3
 ラズヴァン・ラツ  シャフタル・ドネツク(UKR) 1981.05.26 (28歳) 59/1
 ミレル・ラドイ  アル・ヒラル(S.A) 1981.03.22 (28歳) 56/1
 ドリン・ゴイアン  パレルモ(ITA) 1980.12.12 (28歳) 28/5
 ミハイツァ・ネシュ  ユトレヒト(NED) 1983.02.19 (26歳) 7/0
 ヴァシレ・マフテイ  ウニレア・ウルジチェニ 1981.01.01 (28歳) 6/1
 クリスティアン・パニン  CFRクルージュ 1978.06.09 (31歳) 1/0
 ジョルジェ・ガラマズ  ウニレア・ウルジチェニ 1981.04.05 (28歳) 0/0
 MF
 ティベリウ・ギオアネ  ディナモ・キエフ(UKR) 1981.06.18 (28歳) 15/2
 ボグダン・マーラ  CFRクルージュ 1977.09.29 (32歳) 10/2
 コスティン・ラザール  ラピド・ブカレスト 1981.04.24 (28歳) 9/0
 アドリアン・クリステア  ディナモ・ブカレスト 1983.11.30 (25歳) 7/0
 ティベリウ・バラン  ウニレア・ウルジチェニ 1981.02.17 (28歳) 6/0
 ユリアン・アポストル  ウニレア・ウルジチェニ 1980.12.03 (28歳) 3/0
 ダチアン・ヴァルガ  ウニレア・ウルジチェニ 1984.10.15 (25歳) 1/0
 ニコラエ・ゴリゴーレ  FCブラショフ 1983.07.19 (26歳) 0/0
 FW
 アドリアン・ムトゥ  フィオレンティーナ(ITA) 1979.01.08 (30歳) 65/29
 チプリアン・マリカ  シュツットガルト(GER) 1985.10.02 (24歳) 35/12
 ゲオルゲ・ブクル  FCティミショアラ 1980.04.08 (29歳) 15/3
 アンドレイ・クリステア  ディナモ・ブカレスト 1984.05.10 (26歳) 3/0



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